「小林亜星さん」の遺産をめぐりトラブルに 実子が語る“後妻への不満”

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 功成り名遂げた主人が没し、残されたのは「後妻」と実子。遺産相続で、いかにも揉め事が起こりそうなとり合わせである。昨年亡くなった小林亜星(享年88)の一家が、まさにこの事態に直面。遺言に「釈然としない」と述べる「次男」にわけを尋ねてみると――。

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 この年末のことだ。

〈スムーズに相続問題が解決することはないと思っています。一言も何もないままに、どんどん何もかもが進行している。世の中、こんなものなのかと思いつつも、あまり釈然としない日々を過ごしています〉

 自身の有料ブログに大要そう記したのは、故人の次男・小林朝夫氏(60)である。

「北の宿から」など数多のヒット曲を作り、また、俳優としても「寺内貫太郎一家」などで主演したマルチタレント。その小林亜星が亡くなったのは、昨年5月30日のことだった。

 坊主頭に丸眼鏡、でっぷりしたお腹で人気を博した故人だが、実生活、特に家庭生活は愛嬌たっぷりとはいかなかった。学生結婚し、妻との間に2人の息子をもうけたものの、ちょうど「寺貫」ヒットの最中、外に女性を作って別居。後に離婚し、その愛人と再婚したけれど彼女との間には子はできなかった。

 後妻の名を仮に友恵さんとすると、遺産の2分の1は友恵さんに、その余りの2分の1を実子である長男と次男が半分ずつ分け合う――というのが法定の相続配分である。

事情を説明する次男

 ところが、だ。

 故人の終の住処となった、杉並区内にある敷地約50坪、3階建ての自宅の登記簿を見ると、10月末に相続の登記が行われ、故人の持ち分は全て友恵さんに移転、2人の実子への相続はなされなかったことがわかる。

 そして、それに対抗するがごとき冒頭のブログ……。ただならぬ一家の様子がうかがえるのである。

「いや、僕は揉めたいわけではなく、一家円満でありたいと思っているんですよ」

 と“事情”を説明するのは当の朝夫氏ご本人である。本件について取材に答えるのは、これが初めてとなる。

「でも、親父の死後、友恵さんサイドに遺産の目録を出してくれ、と言っても一向に出してこない。そうしたら9月になって、向こうの弁護士から『遺言書』が送られてきた。でも読んで驚きました。友恵さんに一切を渡すと書いてあったんですから。友恵さんの死後は遺産は私たち兄弟に、とありましたが、同時に友恵さんにも、自由に財産を譲渡してもいいと」

 その遺言書はワープロ打ちで3枚に亘り、最後に「小林亜星」との署名と捺印があったという。作成は2013年で、故人の不動産として記されているのは前述の自宅と千葉・南房総にある別荘。これに預貯金、著作権、現金などの財産を含めた一切を後妻に渡すと記されていたというのである。

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