清原果耶、朝ドラ後の第一作はTBS「ファイトソング」 モネとは全く違う役柄に注目

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インタビューで感じたプロ意識

 同じ10月、清原をインタビューする機会を得た。驚いたのはとても10代とは思えないほど言葉や態度が落ち着いていたこと。

 1月30日に20歳を迎えるため、その目標を尋ねると、「健康第一です」。19歳で健康第一…。30歳を迎えるサラリーマンでもこんなこと口にする人は滅多にいないだろう。

「大きな目標を持つより、その時いただいたお仕事を全うするということを一番大事に生きていきたいと思っています」(清原)

 プロ意識が強いのである。

「ファイトソング」では木皿花枝という女性を演じる。空手の日本代表を目指していたが、不慮の事故に遭い、その夢を断たれてしまうという設定だ。空手に全てを懸けていたため、グレてしまう。やはりモネとは異なる。

 その後の花枝は無気力でグダグダした毎日を送っていたが、空手の試合前に必ず聞いていた勝負曲の作者・芦田春樹(間宮祥太朗、28)と運命の出会いを果たし、感動する。

 だが、その時の芦田は良い曲がつくれなくなり、すっかり落ちぶれていた。「人の心が分からないから良い曲が書けないんだ」と蔑まれていた。

 そこで空手一筋で恋もしたことがなかった花枝と、人の心を知りたい芦田が結託。「嘘だけど本気の恋愛」に挑む。

 この2人に、チャラいが花枝を一途に思うハウスクリーニング会社の経営者・夏川慎吾(菊池風磨、26)が絡んでくる。やがて3人は偽りのない三角関係に陥る。花枝が選ぶのは…。

 実は、花枝は誰にも言えない“秘密”を隠し持っており、「これが人生最後の恋」と決めている。

 ポイントはハートウォーミングドラマの巨匠である岡田惠和氏(62)がオリジナル脚本を書くところ。TBS「天国で君に逢えたら」(2009年)、NHK BSプレミアム「ボクの妻と結婚してください。」(2015年)、TBS「この世界の片隅に」(2018年)などで視聴者の涙腺を崩壊させてきた岡田氏が、どんな脚本を書くのか。そこにドラマの成否はかかっている。

「朝ドラは仕事(学校)があるので観られない」という人も多い。清原人気がさらに高まるかどうかのカギを握るドラマだ。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。1990年、スポーツニッポン新聞社入社。芸能面などを取材・執筆(放送担当)。2010年退社。週刊誌契約記者を経て、2016年、毎日新聞出版社入社。「サンデー毎日」記者、編集次長を歴任し、2019年4月に退社し独立。

デイリー新潮編集部

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