乃木坂46で最も優しかった高山一実 米国人カップルを感激させた“いいヤツ”エピソード名場面

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卒業企画でも優しさを発揮

 だが、そんな心優しい高山も悩んだ時期があるそうだ。高校生のころ、テレビで観たライブ映像に衝撃を受けてから“ハロー! プロジェクト”に憧れていた彼女は「自分みたいなお笑い担当の子より、可愛くてスター性のあるコのほうがいいんじゃないか」と思ったことがあったというのだ。

 その葛藤から解放されたのは15年の冬ごろ。テレビに映っているときは、たとえバラエティでもアイドルとしての意識は忘れないようにしようと心がけるようにになった。するとバラエティに出演するたびに、ファンが増えていくのが実感できるようになったという。アイドルをやっていく以上、どんな時も“可愛い”や“キレイ”を追求していくことは大切だと悟ったのだ。

 16年末の3期生加入後は“アイドル”をより客観視できるように。18年11月には、アイドルを目指す女子高生を主人公にした小説『トラペジウム』(KADOKAWA)を出版。25万部を突破し、文庫化もされた。そんな作家としての顔を持ちながら、バラエティのMCも担当するなど活躍しており、グループの新規ファン開拓にも大いに貢献してきた。ちなみにグループで唯一、デビューシングルから全表題曲28作で選抜入りを果たしている。まさに“功労者”だったのだ。

 2021年7月22日にYouTube公式チャンネル「乃木坂配信中」の生配信で卒業を発表した際は、同期のメンバーはもちろん、後輩たちも涙を流していた。その1人は「こういう場面を見ると、乃木坂46って温かいグループなんだなって。みんなが優しくて素敵なグループなんだなって実感します」と語っている。

 11月15・22日と2週に亘って放送された「乃木中」での卒業企画で自らがプロデュースしたのは“収録スタジオのある建物すべてを使っての巨大かくれんぼ”。建物のどこかに隠れている高山を制限時間内に見つけられなければ彼女の勝ちというルールだった。卒業回なのだから、自分だけが輝けばいいのに、メンバー全員の見せ場を作って楽しんで卒業したいという“気遣い”がそこにあった。

 高山なしに今の乃木坂46はなかったといっても過言ではない。彼女の精神は確実に後輩たちに引き継がれている。そして近々加入する5期生にも伝わっていくに違いない。

上杉純也

デイリー新潮編集部

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