パートナーに男性更年期障害の兆候が現れた時に…40代女性2人が語った「選択」
プライドが高い男性の方が
「私のキャリアや蓄えなどを考えれば、子供と2人で生きて行くことに不安はありませんでした。ただ確かに、離婚という選択は一足飛びのように受け取られてしまうかもしれませんね(笑)。今振り返って思うのは、私の受診のアドバイスさえ一蹴するようでは、この先の人生が思いやられると感じたことに尽きますね。老人になってどんどん頑固になって悪化していくばっかりだと考えたら嫌になっちゃったんですよ。私なりに調べてみましたが、プライドが高い男性の方が受診を拒むケースが多いと聞きました」
受診となると、泌尿器科、男性性機能外来、心療内科など病院によって取り扱いの科が異なったり、またがったりするようで、このことも受診に二の足を踏ませているのかもしれない。
その一方で、「夫が心療内科を受診してどうにか離婚を回避できた」という40代の女性もいる。
「男性更年期障害にあたる夫の症状をあげてアメリカの友人に悩みを打ち明けたところ、それなら病院で薬を貰えば良くなるよと言ってくれて、夫に心療内科への受診を勧めてみることにしました。やっぱり初めはイヤがりましたよ。うつ病でもないのに病院に行くというのはかなりしんどかったようです」
それだけでうつになってしまいそうだ
実際に夫は「それだけでうつになってしまいそうだ」と言っていたという。
「アメリカではホルモン補充の錠剤を出してくれるようです。しかし、日本では多血症や肝臓機能への影響などの副作用の懸念もあり、お医者様の勧め通りにホルモン注射での治療となりました。コロナワクチン同様、このホルモン補充も筋肉注射。慣れない注射を当初は痛がりましたが、何回か打っているうちにすっかり症状も改善され、家族仲も良好です。この注射に効果があったのかハッキリとしませんが、心療内科で話をするうちにストレスのようなものがいくらか和らいだ印象はあります」
2人目の女性も1人目同様に、キャリアや蓄えの面で将来的な不安はないという。妻の言に従って病院に行ったか否かが、両者の運命の分岐点だったのだろうか。
[2/2ページ]



