TBS「東大王」に訪れた危機 スター不足、芸能人チーム…そして3つめの理由は?

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 TBS「東大王」(水曜午後7時)の視聴率が危機的状況に陥っている。東大生を前面に押し出すクイズが飽きられてしまったのか、それとも現在の演出面に問題があるのか(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)。

 2017年4月に始まった「東大王」が人気番組の座から転落した。どうしてだろう。まず最近の視聴率を確認しておきたい。

 11月17日放送された「東大王3時間スペシャル」は世帯視聴率が6.6%、個人全体は4.0%に終わっている。かなり悪かったと言わざるを得ない。

 1年半前には同じTBS系の人気番組「プレバト!!」(木曜午後7時)と同等の世帯12%台、個人総合7%台をマークしていたのだから、凋落が著しい。

 11月3日には「東大王・世界くらべてみたら合体SP」が4時間にわたって放送されたものの、やはり視聴率は伸びず、世帯7.0%、個人全体4.5%に終わった。

 ちなみに放送時間帯が重なった「1億人の大質問!?笑ってコラえて!2時間スペシャル」(日本テレビ)は世帯11.7%、個人全体7.4%をマークした。

 さらに10月27日に放送された「東大王」単体の2時間スペシャルも世帯6.1%、個人全体3.7%に終わった。10月20日の放送は通常の1時間番組だったものの、それでも視聴率は振るわず、世帯が7.0%で個人全体が4.2%に留まった。

 世帯と個人全体の視聴率が低いだけではない。この番組は若い東大生たちが主役でありながら、なぜかスポンサーが喜ぶ10代から40代の視聴者の支持が厚くない。学歴を商品化する番組の姿勢が若い世代には共感されないのだろうか。その点でも苦しい。

 テレビ朝日は「東大王」と同じ時間帯で放送していた「あいつ今何してる?」を9月末で終了させた。この番組の後期の視聴率は世帯が7%前後で個人全体が3%台。現在の「東大王」と同水準である。TBSもそろそろテコ入れか終了を視野に入れざるを得ない段階ではないか。

「東大王」は東大王チームと芸能人チームがクイズで戦うというのが番組の基本スタイル。

 出題されるのは多くが超難問。現在放送中の全クイズ番組の中でトップクラスだ。テレビ朝日系「パネルクイズ アタック25」(9月末終了)とは雲泥の差である。

 一例は「10ヵ国の通貨を円換算レートが高い順に並べる」(11月17日3時間スペシャル)。タイのバーツなどニュースで耳にすることが皆無に等しい通貨まで登場した。

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