日向坂46、新センター「金村美玖」の実像 ギャグ不発で号泣の彼女を救ったお笑いタレント

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負けず嫌いだけどお豆腐メンタル

 頭脳明晰なのも魅力の1つだろう。けやき坂46時代の冠番組「ひらがな推し」(テレビ東京系)で行われた学力テスト企画では、筆記で4位。続く成績上位5人で行われた早押しクイズで逆転優勝を飾り、“初代かしこセンター”に輝いているのだ。だが、連覇を狙った第2回大会では「ケアレスミスが多かった」こともあって筆記で9位タイに沈んでしまった。このときの彼女は半ば涙目で番組MCのオードリーから「メンタル大丈夫?」と心配されるほどだったが、それでも早押しの結果、第6位で勝ち抜けたのである。この際「(早押しの瞬間は)世界一気合い入れてました」と勝ち気な面を見せたのであった。

 本人いわく「負けず嫌いだけどお豆腐メンタル」というくらい打たれ弱いところが彼女の性格である。楽曲のフォーメーション発表で最後列の3列目になったときには悔し涙を流したほど。ただ、そこで挫折することなく、与えられたポジションを懸命にまっとうしようとする。前向きな姿勢を貫くことが彼女の良さなのである。

空回り

 明るくて元気なだけにバラエティでもしっかりと活躍している。ただ、以前は積極的に前に出ていっても、上手く喋れずに少し空回りすることも多々あった。番組的にはその“空回り感”をいじって面白くなっていたのだが、本人的にはそのことを気にして悩んでいた時期もあった。それが明らかになったのが冠番組「HINABINGO」(日本テレビ系)でのこんなエピソードだ。

 お題に沿ったオリジナルギャグを番組MCの小藪千豊に披露する企画で、彼女のギャグは本人的には不発だったらしく「ダメでした。すみません」と小藪に謝罪。続けて「いつもファンの人から空回りって言われて悔しいです」と号泣、豆腐メンタルを発揮してしまう。だが、そんな彼女に対して小藪は「空回りをメリットとして、長所としてやっていただけたらと思います。(実際は)空回ってませんしね。大丈夫ですよ」と優しくフォローし、その積極性を長所にしたらいいとアドバイスしたのである。これを機に彼女の言動からは何か吹っ切れた印象を受けることが多くなった。小藪の何気ないひとことが、彼女に大きな影響を与えたと思われる。

 このように彼女はどこか守ってあげたくなる雰囲気を漂わせている。アイドルは普通のアーティストと違い、イチから成長していく姿”を見守りたいというのがファン心理にある。つまり“欠点”があったほうがファンも増えやすいのだが、金村はまさにこのタイプだ。

 かつ、金村はその成長が“分かりやすい”。日向坂46にはキャプテンの佐々木久美や1期生の加藤史帆などを筆頭に個性的なメンバーが多く、以前は彼女たちと比べ「自分には特徴がない」「突出したスキルを持っていない」という悩みがあった。だが、そう感じていたからこそ、バラエティの企画にも真面目に取り組み、ステージでは全力で踊って笑って……と何事にも一生懸命なのだろう。その頑張りや成長がファンにも見えやすいのだ。

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