朝ドラ受け「鈴木奈穂子アナ」号泣で“神回”に……涙はNGといわれた時代が終わったワケ

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NHK武田真一アナも

「やはりネットの影響は大きいでしょうね。鈴木アナだってロンドンオリンピックの現地キャスターを務めた際、閉会式でミュージシャンの演奏中に喋り続けて非難されたこともありました。ですが、視聴者が共感する涙はOKなのだと思います。アナウンサーも人の子、悲しいニュースで感情が出てしまうのは仕方のないこと、涙に人間らしさを感じる視聴者が多くいるということだと思います」

 報道番組でアナウンサーが泣くのはあまり見たことがないが、

「同じNHKのベテラン武田真一アナ(54)は涙こそ流さないものの、けっこう感情を昂ぶらせるタイプです。東日本大震災直後に生まれた赤ちゃんのニュースや、京都アニメーション放火殺人事件でも、各国から寄せられた励ましのメッセージを涙声で読んだことがありました」

 報道番組で号泣したアナウンサーも。

「今年8月、『LIVE NEWS イット!』(フジテレビ)の榎並大二郎アナ(36)が、コロナに感染した妊婦が入院できず、赤ちゃんが亡くなったニュースを号泣しながら伝えました。翌日の放送で謝罪しましたが、ネットではその涙に高評価が寄せられました。他にも番組卒業やMCの訃報に涙したり、番組中に泣いたアナウンサーは少なくありません」

“泣き芸”徳光アナ

 泣きのアナウンサーと言えば、徳光和夫アナ(80)だろう。「24時間テレビ」(日本テレビ)などで見せる涙は、いまや芸の一つと呼ばれているほどだ。

「息子の徳光正行アナが言うには、“ビジネス涙”だそうですけどね。涙が出やすいように大量の水を飲んで仕込んでいるとか、にわかには信じられませんけど。ただ、『ズームイン!!朝!』で、80年に長嶋茂雄さんが巨人の監督を解任された翌日、番組冒頭から30分にわたって泣きながら球団や川上哲治氏への怒りをぶつけ、読売新聞、報知新聞の購読をやめるとまで宣言したのはよく覚えています。読売グループの局アナでいながら、よくクビにならなかったと思います」

 ネットでは高評価でも、局内で“アナウンサーの涙”は怒られるのだろうか。

「放送終了後に反省したり、スタッフに注意されることはあるかもしれませんが、社内で問題になったという話は聞きません。かつて問題になったケースとしては、NHK山形の情報番組で、天気予報中に原稿と映像がずれてしまい、お天気キャスターが泣きながら伝えるという放送事故がありました。彼女は番組を降板となり、『号泣お天気お姉さん』として全国ニュースになりました」

 泣くアナウンサーが増えている?

「ニュースが読めなくなるほど泣いたり、取り乱すのは問題となりますが、『あさイチ』のように共演者がフォローしてくれれば、番組として体裁は保てますからね。アナウンサーもニュースを伝える立場からタレント化していることも大きいですね」

デイリー新潮編集部

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