本田望結インタビュー 青森山田の高校生活、モヤモヤを晴らしてくれた中村玉緒さんの言葉

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自分の心に絶えず向き合うこと

 俳優とフィギュアの共通点は「表現すること」だという。しかし、それ以上に「探せば探すほど似ている部分が出てくる」と本田は語る。

「フィギュアは一発勝負。対してお芝居は、ミスをしても何度もやり直せると思われているかもしれませんが、実はそうではありません。私はリハーサルで一番良い演技ができることがあって、それは最初にもっとも緊張感を持って演技に入れるからです。自分の中では心から楽しむような演技でなければ、泣く、怒るといった演技は、役に入り込んだうえで緊張していた方が良い演技ができるんです。だから、何度も繰り返すと、むしろ良い演技から遠ざかってしまう気がします。

 フィギュアでもある程度緊張感があった方が試合ではうまくいきますが、練習でできていたことでも試合でミスをしてしまうというのはよくあることです。フィギュアでもお芝居でも、いかに本番にピークを持っていくか、“緊張感”をコントロールできるような強いメンタルを持たなくてはなりません。

 また、お芝居は相手役に頼ってばかりでは良い演技はできません。フィギュアもコーチや仲間はいるけど、結局は1人。自分の心に絶えず向き合うことは、お芝居でもフィギュアでもとても大切なことです。日々、ここも似てる、こんな点も共通していると感じることがあるので、この先もしっかりアンテナを張って、それぞれへ良い影響を与えることができるようにしていきたいなと思います」

周囲は上を目指すアスリートばかり

 本田は現在、青森山田高校の2年生でもある。つまり、「俳優」「フィギュアスケーター」のほか、「高校生」という3つ目の顔を持つ。多忙な日々を過ごす中、どのような高校生活を送っているのだろうか。

「卒業生に卓球の水谷隼さんや福原愛さん、サッカーの柴崎岳さん、姉の真凜(まりん)もいるスポーツの名門校なので、周囲は上を目指すアスリートばかりです。クラスメートといると、私も同じアスリートであることを再認識できるし、すごくエネルギーをもらえます。

 みんなとは授業と授業の合間ぐらいしか話せる時間はないのですが、試合前には連絡を取り合ってお互いにエールを送っています。私のお仕事についてグイグイ聞いてくるような人もいないし、青森なまりの強い先生の言葉につられちゃって笑ったり……。高校はとても幸せな空間だなって思えるんです。ちょうど入学したときに新型コロナの感染が拡大してしまったので、思い描いていた高校生活とはちょっと違っていますが、くよくよせずにしっかり受け止めて、できるだけ出席したいです」

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