9億円を石炭株に投じた元芸人・井村俊哉 含み益は2億5千万円に…なぜ今石炭?

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2億5千万円の含み益

 だが、前述のように井村氏が買ったのは天然ガス開発の銘柄ではない。日本の天然ガス開発会社は長期契約が大半で、値上がりが収益に反映されるまで時間を要する。加えて、ガスの販売価格は原油価格と連動する契約が主であり、原油価格も上昇しているとはいえ、ガスほどではない。

 一方、石炭はガス同等の急騰劇を演じていて、いまだ世界で最も多くのエネルギーを生み出している。

「昨今、石炭はCO2を排出する悪者扱いされていますが、排出を抑える高効率の石炭火力発電の技術開発も進んでいます。比較的安価で大規模なベースロード電源(安定的な電源)として、遠からず、評価が変わると見ています」(同)

 すでに、三井松島は株価が上昇しており井村氏の含み益も約2億5千万円(10月26日)になっている。

「今の脱炭素の論調は行き過ぎているように感じます。上流の開発投資が不足し、貧しい国は高騰したエネルギーが買えなくなり、しわ寄せを受けています。必要なのは、過激な脱炭素ではなく、着実な減炭素ではないでしょうか」(同)

 どこかの国の総裁候補に聞かせてあげたい話である。

週刊新潮 2021年11月4日号掲載

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