アントニオ猪木が「2千万円を返せ」と訴えられていた 「元気ですか」などの商標権が差し押さえに

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終生の恩を忘れない

 リズムタッチで成功を収めたOSG社はその後、中国にも進出。今では、高級食パン専門店として躍進中の「銀座に志かわ」もグループ傘下に収めるなど経営を多角化させている。

「に志かわの社長は、猪木さんの側近でした。湯川氏が引き抜いたんです」(同)

 湯川氏は、かつてブログでこう綴っている。

〈全く無名であった私達の会社に、当時からもの凄いスーパースターであったアントニオ猪木さんが、「今、貧乏!将来、希望!!」という私の手紙の一文でCM出演を快諾してくれたこの「恩」を、終生忘れてはいけない〉

 また、こんな記述も。

〈多くの人々が猪木さんの側から離れていった事も事実です。実際私の周辺の人たちも猪木さんとの付き合いを止めるようにという忠告がありました。しかし私は、その意見に耳を傾けませんでした〉

 つまり猪木に対して「終生の恩」があり、自分は決して見限らない、裏切らないとの弁。かくてスポンサーでもある湯川氏は「一時、猪木さんのタニマチのように振る舞ってもいた」(同)というほど二人は蜜月の関係にあった。

 そこにヒビが入ったのは、あることがきっかけだ。

「4年前に猪木さんが、4人目の奥さんとなる女性と入籍してからです。彼女は参院議員時代の猪木さんの公設秘書もつとめ、2年前に他界しましたが、生前、猪木さんとあまりに距離が近い湯川氏を警戒した。湯川氏は、そのことに対する意趣返しよろしく猪木さんに裁判を起こしたんです」(同)

 湯川氏に事実関係を質すと、弁護士を通じて、まずこう回答してきた。

「猪木寛至氏(アントニオ猪木氏)に対して、債権を保有し、(マネジメント会社の)コーラルゼット社の株式の差し押さえを実施していることは事実ですが、(略)詳細については回答を差し控えさせていただきます。(略)猪木氏の『タニマチ』であった事実は(略)ございません」

 さらに取材を進めると、猪木の「実弟」を名乗る人物から突然、本誌記者に電話があり、次のような内容を告げた。

「この件から手を引いてほしい。(猪木)本人が(湯川氏と)話をして“全部終わった”と言っている」

 ならばと再度、湯川氏の弁護士に確認したところ、

「全面的な解決に向けての話し合いを続けていることは事実であり、今月(10月)中に(略)猪木氏との間での協議が行われる予定」

 一方、猪木サイドは、

「現在療養に専念しておりますので、コメントは差し控えさせていただきます」

 病身ながら、なお闘う猪木。事態解決なるか。

週刊新潮 2021年11月4日号掲載

ワイド特集「元気ですかー!?」

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