田村真子アナは消え、水野真紀は堂々と……選挙期間中、候補者の家族はテレビ出演OKなのか

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 10月31日の衆院選投票日に向け、候補者たちは選挙運動のまっただ中だ。選挙期間中、テレビ局は、候補者本人やその親族の出演には神経を尖らせるという。もっとも、気に留めない局もあるようで……。

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 10月25日、「ラヴィット!」(TBS)で進行を務める田村真子アナ(25)が突然、“夏休み”に入った。もうじき冬というのに、夏休みである。これを見た日本テレビの関係者は言う。

「ご存知のように、彼女の父は自民党衆議院議員で前厚労大臣の田村憲久氏(三重1区)です。前からこの時期に彼女の夏休みが決まっていたかは不明ですが、父が選挙期間中であることも考慮してのことだと思います」

 公職選挙法では、NHKの政見放送に関する条文を除くと、放送に関わる法律は以下の規定のみだ。

【第百四十八条】この法律に定めるところの選挙運動の制限に関する規定(第百三十八条の三の規定を除く。)は、日本放送協会又は基幹放送事業者が行なう選挙に関する報道又は評論について放送法の規定に従い放送番組を編集する自由を妨げるものではない。ただし、虚偽の事項を放送し又は事実をゆがめて放送する等表現の自由を濫用して選挙の公正を害してはならない。

 他に日本民間放送連盟(民放連)が定めた「放送基準」の2章「法と政治」にはこうある。

(11)政治に関しては公正な立場を守り、一党一派に偏らないように注意する。
(12)選挙事前運動の疑いがあるものは取り扱わない。

 候補者本人やその家族だからといって、テレビに出演してはいけないという明文化された規定はないようだ。

水野晴郎は出禁に

「昨年の都知事選で小池百合子知事は、コロナ対策に乗じてテレビに出演しまくり圧勝しましたからね。テレビ局によって差があるようですが、特に日テレは厳しい。『有権者の投票行動に影響を及ぼす人物の出演はNG』とされていますから、候補者の親族についても考慮するわけです」

 もっとも、かつては日テレも緩かったという。

「ワイドショーでは、田中眞紀子や小泉純一郎、鈴木宗男と秘書のムルアカなど、有権者の関心が高い、つまりは数字の取れる候補者の選挙運動に密着して、放送していました。いまでこそ、野党は与党ばかり取り上げることに不満の声を上げますが、当時は対立候補も勝負にならなかったので文句もありませんでした。関西ローカルはもっと大らかで、横山ノックさんや西川きよしさんは、レギュラー番組を持つ人気者でしたが、選挙期間に入るときに『ほな、選挙に行ってきますわ』の台詞を残して2~3週間休んで当選すると、即復帰して番組でお祝いされていました」

 だからといって、当時から候補者がスタジオ出演することは御法度だったそうだ。

「さすがに公正でなくなってしまいますからね。83年に『金曜ロードショー』の水野晴郎さんが、収録後に参院選の出馬を表明したときには、怒った日テレは彼を出入り禁止にしたほど。和解したのは2年後でした」

 風向きが変わったのは、07年頃からだという。

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