全権監督「原・巨人」の来季組閣は? 引退「亀井」は野手コーチ、降格「石井コーチ」は退団へ

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批判精神を捨てたメディアの責任

 原監督の暴走が止まらない一因はメディアにもある。今に始まった話ではないが、巨人に関しては、記者クラブに所属しているメディアは批判精神を一切発揮しようとしないのだ。スポーツ紙デスクが自戒を込めて語る。

「確かに亀井の引退情報ひとつとっても、球団の公式発表が出るまでどこも記事にしようとしませんでした。厳密に言えば、球団お抱えの報知新聞の“大本営発表”を待ってからです。『デイリー新潮』が報じたことが正しいのか間違っているのかは読者の大きな関心事であり、それを取材し報じるのが本来の我々の務めです。けれど、フライングしようものなら、球団から大目玉を食らって取材がしにくくなってしまうのです。当然ながら、球団への批判などご法度。負け続けても、“明日につながる敗戦”などと気持ちの悪いおべっかで持ち上げ続けなければなりません」

 こうして”裸の王様”状態になってしまった全権監督。とはいえ、勝負事は結果がすべて。批判を跳ね返す挽回を見せ、花道を飾ることができるのか。まずはクライマックスシリーズの采配から注目していきたい。

デイリー新潮取材班

2021年10月30日掲載

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