大竹も野上も引退…巨人へFA移籍の全28選手を検証 最も酷かった野手と投手は?

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丸の評価は?

 小笠原は2013年まで巨人でプレーするが、FAで最初に契約を結んだ4年間の成績は、562試合に出場し、2377打席。ホームランは132本で、平均打率は3割1分0厘だった。

 陽と坂本の5年間平均と、小笠原の4年間平均を比較してみよう。陽と坂本はコロナ禍で試合数が減少した2020年の成績を含んでいるが、特に調整は行わない。

 陽は年平均65・8試合に出場し、年で194・4回の打席に立った。平均打率は2割3分3厘で、ホームランは年4・8本という数字だった。

 坂本は年平均125試合に出場し、年で544・2回の打席に立った。平均打率は3割0分2厘で、ホームランは22・2本だった。

 そして小笠原は140・5試合に出場し、594・3回の打席に立った。打率は3割1分0厘で、ホームランは33・0本だった。

「ちなみに丸佳浩さん(32)の3年間は、年平均127試合に出場し、526打席。平均打率は2割8分0厘、ホームランは25・6本です。小笠原さんに匹敵しているとも言えますが、契約金の額が違います。小笠原さんは4年契約・推定総額16億なので年俸4億円。丸さんは5年契約・推定総額25億ですから年俸5億になります」(同・記者)

 今のところ丸に対する批判の声は少ない。だが、ファンの評価はそれほど高くないのも事実だ。

投手のベスト1

 投手の井納は前に見た通り、2年・推定2億円の契約だった。年俸1億円となるわけだが、今季は0勝1敗。文字通り、1億円をドブに捨てたのと変わらない。

「福岡ソフトバンクホークスの工藤公康監督(58)は1999年オフにFA宣言して巨人と1年・推定2億2500万円で契約を結びました。翌年、工藤さんは12勝5敗の成績を収めます。契約金を勝ち星で割ると、1勝あたり1875万円がかかった計算になります。高額だと思う方もいるでしょうが、少なくとも巨人の中では格段に安いのです」(同・記者)

 巨人の杉内俊哉コーチ(40)は2011年、4年・推定20億円で巨人と契約を結んだ。12年から15年までの成績は39勝22敗だった。20億円を39勝で割ると、1勝に5128万円かかった計算になる。

「引退する大竹寛さんも3年・5億円で18勝16敗。1勝に2800万円かかったことになります。彼の場合はセットアッパーとして復活しましたが、やはり工藤さんのコスパは抜きん出ています。同じく野上亮磨さんは、巨人と結んだ3年・推定4億5000万円のうち、1軍で投げられたのは2年間だけでした。勝ち星は5勝にとどまり、1勝あたりのコストは何と9000万円に達しました」(同・記者)

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