斎藤佑樹は異例の“11年契約”だったからクビにならなかった? 長期契約を結んだ狙いは

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ドラフト候補生へのアピール

 斎藤に入団を首肯させた“11年契約”にはもう一つの役割があった。

「それで11年間活躍してくれれば申し分ないですが、仮に期待外れに終わってもOK。将来交渉権を獲得する選手への“ウチは選手が活躍しなくても簡単にクビにはしませんよ”というアピールになりますから」

 この11年間、斎藤はマウンド上では役立たずでも、ドラフト戦略には大いに貢献していたことになる。

 しかし、

「斎藤選手は引退会見で“栗山監督に迷惑をかけました”と仰ったようですが、彼が本当に迷惑をかけたのは、長年居座り続けた2軍の同僚選手やスタッフではないでしょうか」

 と疑問を呈するのは、巨人や西武でマネジメントを務めたスポーツ・アドミニストレーターの河田弘道氏。

「彼が居ることで長年、若い投手たちの出場の機会が奪われ続けました。また、そんな彼を栗山監督が特別扱いして庇ってきたため、アンフェアな指導、運営、管理が現場に蔓延(はびこ)り、健全な競争の場が失われてしまった。その結果がチーム成績の低迷につながっているのではないでしょうか」

週刊新潮 2021年10月28日号掲載

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