大越キャスター「報ステ」が視聴率10%割れ こんなはずじゃなかった「コロナ」と「ツッコミ」問題

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コロナ感染者が減って……

「大越さんがキャスターになる時期は、むしろ悪かったのかもしれません。テレビを点けている割合を示すHUT(総世帯視聴率)は、新型コロナの感染拡大に伴い昨年3月末頃から上がり始め、60%以上を記録するようになりました。しかし、彼がキャスターに就任する少し前から、感染者は急激に減りはじめ、9月30日には緊急事態宣言も全国で解除されました。人々は街へ繰り出すようになり、テレビの前からいなくなったのです。HUTは通常でも57~8%程度はあるものですが、例えば18日は51・3%しかありませんでした」

 大越さん、アマビエか……。

「他の番組の視聴率も全体的に低調ではあるのですが、中でも『報ステ』は落ちすぎています。18日はウラのドラマ『アバランチ』(フジテレビ/カンテレ制作)の10・3%にも破れました。こうなると、コロナ終息だけが理由とは考えにくい」

 ということは?

「コロナが収束傾向の今は、感染者数や対策といったしんどいニュースから解き放たれたくなっています。たとえ報道番組であっても、明るい番組が見たいわけです。その点、大越さんは、木材系の茶色いセットにもすっかり馴染んでしまって、画面からして地味に見えてしまいます。久米宏や古舘伊知郎のような、前に出過ぎるキャスターなら、あのくらいシックなセットでもいいでしょうが、元NHKの大越さんは保護色のように埋まってしまいます。基本的にテレビは彩色豊かなセットのほうが数字は取れるものです」

選挙特番で強みを出せるか

 NHKでは目立っていたのに、民放ではなぜか地味に見える。

「安定感ばかりが目立っています。何に遠慮しているのかわかりませんが、『報ステ後記』には岸田総理に《ああ、直接質問をぶつけたい》と書いていたことも、いざ総理の生出演では聞けなかった」

 初日に掲載された「持っているひと」の中にあった。

《岸田さんは「新しい資本主義」をしきりに強調している。中間層に手厚くお金を分配して消費を生み出し、それが成長をもたらす好循環につながるのだと主張している。/それはそうだけどさ、と、またしても僕はつぶやく。財源はどうするの?赤字国債なら結局は将来の国民へのツケになるわけでしょ?ああ、直接質問をぶつけたい。》

「報ステ」に生出演した岸田首相は、一方的に喋っていった。あの時、大越氏が首相に対し、「それはそうだけさ!」なんてツッコんだら話題になっただろう。

「元政治記者の強みも出せていません。また、彼の隣にいる渡辺瑠海アナも落ち着きすぎています。『ニュースステーション』時代の小宮悦子アナ、渡辺真理アナ、『報ステ』の河野明子アナ、小川彩佳アナも華があった。その点、入社2年目の渡辺瑠海アナには荷が重いとはいえ、あのポジションは出たがり、おっちょこちょい系のほうが数字は取れるのです。彼女がもう少し弾けてくれると、番組も華やぎますし、大越さんも一皮むけるかもしれません。大越さんは10月31日(日)の『選挙STATION』ではMCを務めますが、最初の勝負所になるでしょう」

デイリー新潮取材班

2021年10月25日掲載

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