オリ・山本、カープ・鈴木、巨人・菅野、楽天・田中、MLB担当スカウトによる忖度なしの「リアル評価」とは?

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MLB関係者から「非常に優れた日本人野手」

【鈴木誠也(広島・27歳=プロ9年目)】
 シーズン終盤で急失速する3位・巨人を猛烈な勢いとともに追い上げる広島において鯉の主砲の猛奮起は、間違いなく大きな原動力となっている。今季成績を見ても打率3割2分2厘でセ・リーグ首位打者の座をキープ。

 本塁打王争いでも後半戦から驚異的なハイペースで38本をマークし、リーグトップで並ぶ巨人・岡本とヤクルト・村上に僅か1本差にまで肉薄。さらに最高出塁率も4割3分6厘でリーグトップとし、個人タイトル打撃3冠も視野に入る。

 さらに打点は87でリーグ4位、得点圏打率も3割で同6位。セイバーメトリクスの打者指標「OPS(出塁率+長打率)」は1.090でリーグトップの数値を示すなどトータルで高い打撃能力を誇る点が、MLB関係者たちから「非常に優れた日本人野手」として注目を集めている。

 その流れを象徴するようにI氏も「2002年オフに巨人からヤンキースへ移籍し、大成功を遂げた松井秀喜と遜色ないレベルになり得るスラッガーとして鈴木はチェックし続けている。

 国際試合でも2年前のプレミア12、そして今年夏の東京五輪でも日本代表として潜在能力の高さを証明した。彼はアベレージヒッターでもあり、状況に応じて使い分けられる卓越したバットコントロールを身につけているところも魅力だ」

複数年契約の5000万ドルのオファーは見込める

「器用な打者であるがゆえに、MLBでもそれほど戸惑うことなく早い段階でアジャスト(順応)できるとみている。外野守備もNPBでゴールデングラブに過去4回輝いていることも把握しているし、攻守の両面で非常に優れたプレーヤーというのが我々の評価」と明言。そして「実を言えばMLBでは『今オフ、鈴木が広島からポスティングシステムによるメジャー移籍を容認されるのではないか』という情報が飛び交っている」とも打ち明けている。

 鈴木誠の海外FA権取得は早ければ2023年シーズン中となる見込み。だが広島には2015年オフに当時エースの前田健太(ツインズ)をポスティングシステムによるMLB移籍を容認した例もある。

 となれば、将来的なMLB挑戦を示唆している主砲と球団側との話し合いの末、急転直下で今オフのMLB挑戦にゴーサインが出されることも考えられなくはない。そのシナリオも想定し、I氏は「おそらくインセンティブを除いて複数年契約の5000万ドルのオファーは見込めるだろう。我々の球団も含め争奪戦になるのは確実」と言い切り、フロント幹部と連絡を取りながら準備を進めているという。

 さて、MLB移籍がウワサされる「4人のサムライ」たちの運命はいかに――。

デイリー新潮取材班

2021年10月25日掲載

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