「サクラ印ハチミツ」が“発がん性疑惑農薬”混入を隠蔽 発覚の背景に「先妻の息子」と「後妻の息子」の遺恨裁判

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「異常な状況」

 グリホサートの「残留基準値超え商品」を“放置”していることなどについて加藤美蜂園本舗に質問状を送付したところ、加藤禮次郎氏の名で次のような回答が寄せられた。

〈現在、裁判所において係争中であるため、現時点においてコメントを差し控えさせて頂きます。/なお、貴質問状にてご指摘の除草剤グリホサートの「基準値0・01ppm」とは厚生労働省が定める一律基準を指すというのであれば、昨今、厚生労働省において、はちみつ中のグリホサートの基準値を0・05ppmとすることについてパブリックコメントを募集したとの情報に接しております〉

 基準値を見直す動きがあるから問題ない、とでも言いたいのだろうか。

 東京大学大学院農学生命科学研究科の鈴木宣弘教授が言う。

「グリホサートが基準値を超えて含まれていることを知りながら、その事実を消費者に伝えなかったということだけでもきわめて悪質です」

 本誌連載をまとめた『本当は危ない国産食品』(新潮新書)でグリホサートの問題を取り上げたノンフィクション作家の奥野修司氏もこう語る。

「グリホサートに関しては発がん性だけではなく、腸内細菌への影響を指摘する論文も最近増えてきています。そのようにさまざまな“毒性”が懸念されているグリホサートの残留基準値を超過したハチミツが全国のスーパーで買えるという状況は、異常としか言いようがありません」

「基準値超え」疑いのハチミツは、あなたの家にもあるかもしれない。気になる方は今すぐチェックを。

週刊新潮 2021年10月14日号掲載

特集「台所の蜂蜜を今すぐチェック 業界トップ『サクラ印ハチミツ』お家騒動で暴露された『発がん性疑惑農薬』基準値超え」より

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