労働組合の中央組織「連合」初の女性会長が誕生 選出された背景は
およそ700万人の組合員を擁する労働組合の中央組織「連合(日本労働組合総連合会)」。10月6日に行われた連合の定期大会で、第8代の会長に選出されたのは芳野友子氏だった。
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政治部記者によれば、
「芳野さんは、工業用ミシンで世界シェア1位の『JUKI』出身。若い頃から組合畑を歩き、2015年からは、製造業の産業別組合『JAM』や『連合』の副会長も務めていました」
初の女性会長となった芳野氏。もっとも、彼女の会長就任が象徴するのは女性の“社会進出”でも“地位向上”でもなく、連合の苦しいお家事情なんだとか。
連合関係者が言う。
「15年に就任した神津里季生前会長は今年初めには退任の意向を固め、後任は事務局長を務めた相原康伸氏が就くと思われていました」
ところが“相原会長”の線は早々に霧消。理由は、出身労組の反対だった。
「相原氏は全トヨタ労連出身。あそこは最近、連合が支援する立憲民主党議員との連携を見直すなど、連合と距離を取っている。連合の方針に後ろ向きな会社や労組と話が付かず、会長就任は叶わなかった」(同)
次期会長のアテが外れたのは相原氏だけではない。
「連合傘下で最大の産別『UAゼンセン』会長や『運輸労連』委員長の名前も取り沙汰されましたが、いずれも所属する組合が首を縦に振らなかった。労働運動が退潮する中、人員もカネもかかる“連合会長”は、お荷物ポストになり下がってしまったのです」(同)
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