「日本沈没」に空気階段「鈴木もぐら」ら芸人役者4人 コント芸人「二刀流の時代」が到来

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 10月10日スタートの日曜劇場「日本沈没―希望のひと―」(TBS)にブラックマヨネーズの小杉竜一(48)、チョコレートプラネットの長田庄平(41)、空気階段の鈴木もぐら(34)、バッファロー吾郎A(50)が出演する。芸人が役者としてドラマに起用されるのは珍しいことではなくなった。芸人と役者の“二刀流”は増える一方だという。

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「日本沈没」では、ブラマヨ小杉とチョコプラ長田は情報番組のコメンテーター役、空気階段もぐらは居酒屋の店長、その店の客がバ吾Aなんだとか。

 日曜劇場では、これまでも多くのドラマ俳優以外の演者が起用されてきた。大ヒットした「半沢直樹」(13年&20年)では、半沢の父親役が笑福亭鶴瓶だったのをはじめ、歌舞伎界から片岡愛之助、市川猿之助、尾上松也などの演技も話題となった。もちろん歌舞伎役者は俳優ではあるが、市川中車(香川照之)を含め、ここまで勢揃いするのは珍しかった。

「下町ロケット」(15年&18年)では、アナウンサーから古舘伊知郎と福澤朗。落語界から立川談春、春風亭昇太。お笑い芸人からは今田耕司、古坂大魔王、恵俊彰、東国原英夫、バカリズム、イモトアヤコなどが出演した。

「陸王」(17年)は、大ベテランかしまし娘の正司照枝師匠はじめ、小籔千豊、木村祐一、げんきーずの宇野けんたろうなども出演し、いよいよお笑い芸人が幅を利かせてきた。

 今年4月期に放送された「イチケイのカラス」(フジテレビ)には、傍聴マニアとして毎回、異なる芸人が出演した。チョコプラ、ミルクボーイ、鬼越トマホーク、空気階段、3時のヒロイン、デニス、見取り図、オズワルド、ミキ、矢部太郎、こがけん……といった具合だ。

コント番組が始まる

 ドラマに1人や2人の芸人が出るならまだわかるが、ことほどさように“芸人役者”を起用するのはなぜなのか。民放プロデューサーに謎解きをしてもらった。

「コント芸人は喜劇役者と呼ばれた時代から、お笑いと芝居の両方でできる強みがありますし、喜劇役者のシリアスな演技を見せられて、ハッとさせらえたり、リアルに感じたりすることは昔から多かった。古くは伴淳三郎さん、由利徹さん、東八郎さん、渥美清さんだってそう。伊東四朗さん、いかりや長介さん、ビートたけしさんも同様です。いまでもドラマ班のスタッフは芸人役者を面白がり、人選のためにネタ見せ番組やコント番組をチェックしています。加えて、最近はコント番組が増えてきましたからね」

 今回、「日本沈没」に出演する空気階段の鈴木もぐらは、10月2日に「キングオブコント2021」のチャンピオンになったばかりだ。

「漫才の『M-1グランプリ』やピン芸の『R-1グランプリ』でお笑いコンテスト番組が注目され、視聴率の取れるコンテンツとなりましたが、現在は『キングオブコント』の人気が高まっています。以前はしゃべくりだけの漫才に比べ、セットや衣装も必要になるコント番組は、お金と労力がかかるため敬遠されてきました。そんななか芸人バラエティが人気となり、ネタ見せ番組も増えたことで、次なるジャンルとしてコント番組へのチャレンジが始まっているのだと思います」

 NHKがコント番組「LIFE!人生に捧げるコント」を長年やってこられたのも、潤沢な予算あってこそか。

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