人流の増減にかかわらず感染者数の波は「4カ月周期」? ロックダウンの妥当性は

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 時節柄、自民党総裁選の争点もコロナ対策で、3人がロックダウンに触れている。だが緊急事態宣言も、海外のロックダウンも、解除した途端に感染者が増えただけではなかったか。そもそも感染者数の波は定期的に訪れるもので、人流抑制に意味はないというのだ。

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 まもなく終焉を迎える菅政権は、「感染拡大の防止と経済活動の両立」を掲げながら、果たせなかったのが致命的だったようにいわれている。それを受け、自民党総裁選に立候補した4候補の間では、ロックダウンが可能な法整備の必要性なども議論されている。

 だが、そもそも感染が拡大したのは、政府の対策に不備があったからなのか。

 その問いへの答えは、デルタ株の蔓延で大きく拡大した第5波が、ここ2、3週間、急速に収まりつつある理由を考えることで、見えてくるはずだ。

「第5波が収束したのは、感染症の波とは上がっては下がるものだから。感染者数が天井知らずに増加するというのは間違いで、人流は主要因ではありません」

 と、京都大学ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授は言い切る。

「昨年の第1波も、緊急事態宣言が出された4月7日にはすでにピークアウトしていましたが、宣言を出してからも、感染者数の減少スピードは一定でした。緊急事態宣言による人流抑制が、感染者数に影響するなら、減少スピードは加速するはずです。第3波も同様で、12月末にはピークアウトしましたが、今年1月8日に緊急事態宣言が出され、以後、減少スピードはむしろ遅くなりました」

 東京大学名誉教授で、食の安全・安心財団理事長の唐木英明氏も言う。

「現象論として、第1波から今回の第5波まで、4カ月周期で非常に規則正しく波がやってきています。対数目盛で見ると、波の増減速度もほとんど同じ。なにがあっても4カ月ごとに新たな流行の波が訪れ、2カ月後にピークを迎え、その後、急速に下がっています。GoToキャンペーンや五輪がウイルスの流行に影響を与えたなら、これほど規則正しく周期的に波がやってくるのはおかしい。なにかが原因で流行し、対策をしたから下がった、というものではなく、かなり自然要因で増減しています」

 その「自然要因」だが、

「ウイルスの性質によるものなのか、季節が関係しているのかわかりません。いずれにせよ、人為的にコントロールできるものではなく、可能なのは波の高さを変えることくらいです。実は、WHOによる世界の感染者数と死亡者数のデータを見ても、4カ月周期の同じ傾向がわかります」

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