夏ドラマ総括 「TOKYO MER」「ハコヅメ」「ナイト・ドクター」勝利の方程式、そしてワーストは?

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火9ドラマの終了

「日曜放送の『TOKYO MER』の翌日に放送される月9『ナイト・ドクター』は、緊急医療モノという共通項がありましたが、6月21日という早めのスタートで成果を上げました。脇を固める田中圭、King & Princeの岸優太、北村匠海のキャスティングも功を奏したと言えるでしょう。月9は『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』(19年)にはじまり『監察医 朝顔』(19年)で決定的となった脱恋愛路線でうまくいっていますね」

 一方、残念な結果に終わったのが以下のドラマだ。

「『彼女はキレイだった』(フジ)は、関西テレビ制作の“火9”ドラマ枠としては最後の作品となりました。韓国ドラマのリメイクで、Sexy Zoneの中島健人と小芝風花のW主演は、ネット上では全10話中7回の放送で“#彼女はキレイだった”が世界トレンド1位になるなど、若者にはウケていたようです。ですが、前作の『大豆田とわ子と三人の元夫』同様、話題にはなっても視聴率に繋がらないところが残念でしたね」

ワースト1ドラマは

 続いて「家族募集します」(TBS)は、

「正直言って、個人的にはもっともガッカリしたドラマでした。注目の仲野太賀に木村文乃、ジャニーズWESTの重岡大毅と、ちょっと軽いがイキのいい役者を揃えたのですが、数字は今のところ2桁に届く気配はありません。脚本は、コントユニット『ジョビジョバ』のリーダーだったマギーでしたが、プライム帯の時間帯はまだ荷が重かったかもしれません。話題になるエピソードもなく、ありきたりのいい話になってしまいました」

“低視聴率女優”の汚名を返上したい新木優子の「ボクの殺意が恋をした」(日テレ・読売テレビ制作)は、ナントカ最下位にならずに済んだ。最下位は「推しの王子様」(フジ)だ。

「正直言って、気の毒なドラマでしたね。深キョン(深田恭子)の体調不良による降板を受け、急遽代役を務めたのが比嘉愛未。とはいえ、深キョンのドラマは彼女の当て書きと言っていいほど、おとぎ話的ファンタジーですから、そもそも他の女優には無理な話で、キャスティングの妙どころではありませんでした。同じ枠で放送された深キョンの前作『ルパンの娘』(20年)も平均5・7%でしたから、スポンサーに不満はないのかもしれませんがね」

 番外篇としてもう1本あるという。

「テレ朝の『ザ・ハイスクール ヒーローズ』(土曜23時)です。『おっさんずラブ』を生んだ“土曜ナイトドラマ”枠は、1月からジャニーズ所属の若手タレントが主演する“オシドラサタデー”枠に替わったのですが、『ハイスクール』の最終回(9月18日)の視聴率は1・4%でした。誰も知らないワースト1と言っていいでしょう」

デイリー新潮取材班

2021年9月27日掲載

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