女子サッカーのプロリーグ開幕、興行的に成立するのか 海外の事例は?

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 WEリーグ開幕――といっても“何それ?”という人がほとんどだろう。

 サッカー女子の「なでしこリーグ」がプロ化して、新たに作られたリーグである。9月12日に始動した。

“「なでしこリーグ」のままの方がわかりやすいのに”という声が聞こえてくるが、「なでしこリーグ」もアマリーグのまま存続するというからややこしい。

「なでしこリーグ、あるいはそれ以前の呼称だった“Lリーグ”の方が親しみやすいと思うんですが……」

 とサッカーライターも首を傾げる。

「お偉方は男子日本リーグを“Jリーグ”に改称して成功した体験が忘れられず、何が何でも新しい呼称にしたかったようです」

 それにしても“WE”とはどういう意味なのか。

「“ウーマン・エンパワーメント”の略で、“私たち皆(we)が活躍する社会を”という願いも込められているというのですが……」

 そもそも女子のプロサッカーは興行的に成立するのだろうか。

「さすがの電通もスポンサー探しに難儀していますよ。だいたいW杯優勝で国民栄誉賞を受賞し一大ブームになった11年ですら、なでしこリーグに客が押し寄せたのはほんの一瞬のことでした。それでも関係者は“東京五輪でメダルを獲得してブーム再来を!”と息巻いたのですが……」

 それも8強止まりに終わり、期待は水泡に帰した。

 東京五輪といえば、日本代表メンバーの中にはACミランやアーセナル所属の選手がいた。海外ではやっていけているのだろうか。

「いや。海外のクラブも大半はメシが食えず、子供チームのコーチやマッサージといったバイトで糊口をしのいでいるのが現状です」

週刊新潮 2021年9月23日号掲載

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