【総裁選】「NHK岩田明子氏」が「岸田陣営」に頻繁に出入りで、その狙いとは?

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「岸田選対の一員ではないか」

 安倍氏は今回の総裁選では表向き、高市早苗元総務相への支持を公言しているものの、一方で自身の政策を受け継いでくれる人として、岸田氏にももちろん一定の期待をかけている。

「岸田さんは安倍さんや安倍さんが事実上のオーナーである細田派、そして麻生さん(太郎・財務相)の支持を得るために、政策や政治スタンスの修正を余儀なくされました。ただ、国家観については、ハト派の宏池会会長としての立場が危うくなってしまいかねないので微調整に留めていますがね」(先のデスク)

 そんな岸田陣営でしばしば目撃されているのが、他ならぬ岩田氏なのだという。

「岩田さんは総裁選に出馬している4人の中だと、岸田陣営でよく顔を見かける、あるいは岸田陣営でしか顔を見かけないからもはや岸田選対の一員ではないか、などと言われていますね。実際、今井さんも岸田選対に関わっているようですから、さもありなんというところでしょう」(同)

「今井さん」とは、前述の通り、7年8カ月にわたった安倍政権を支えた懐刀だ。

河野さんだと復活の目はないから

 デスクが続ける。

「岸田さんは総裁選に入ると“消費税は10年あげない”とも言い始めましたが、ここにも今井さんのアドバイスが見え隠れします。安倍政権下では消費増税を2度行っていますが、1度目の増税後の消費の落ち込みは相当なもので、2度目の増税に関しては財務省側の『懇願』を振り切って、2回延期しています。岸田さんの妹の夫は現職の国税庁長官でして、本来、岸田さんは財務省寄りだと見られていました。その点、今回の岸田発言には少し驚きました」

 別のデスクは岸田氏と「ブレーン」たちについてこんな感想を口にする。

「岸田さんが政策について語るとき、下を向いてメモを読むようなことがままあります。岸田さんは良くも悪くもウソがつけず、アドリブもあまりきかないタイプ。今井さんたちが練り上げた政策が身体になじんでおらず、そのあたりを勘ぐられないように慎重になってメモを見ているのかなという感じさえしますね。岩田さんもその点をアドバイスしてあげた方がよい気もしますが……」

 先の局員に総括してもらった。

「岩田さんとしては、菅政権以降の干され方は屈辱的だったはずです。今回、河野さん(太郎・行政改革担当相)が総裁・首相になったら、その政権が続くうちは復活の目はないわけで、そうではないシナリオに賭けているということなのだと思います」

 闘っているのは総裁候補だけではないということなのだろう。

デイリー新潮取材班

2021年9月21日掲載

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