今期一人勝ちの「ハコヅメ」 高視聴率は永野芽郁、戸田恵梨香どちらのおかげ?

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“今期ナンバー1の快作”と呼び声が高いのがテレビドラマ「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(日本テレビ系)だ。普段はドラマなど見ないオジサンたちをも虜にしているのは、戸田恵梨香(33)と永野芽郁(21)のW主演女優の存在という。

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 これまでの最高視聴率は12・5%。プライム帯終盤(水曜22時放映)のドラマとしては異例の好調をキープし、今クールでは“独り勝ち”の状態だ。

 ストーリーは交番勤務(通称ハコヅメ)に配属された永野演じる新人女性警察官と、戸田が演じる先輩警察官のコンビによる“笑いあり・涙あり”のドタバタ劇といったところ。

 芸能評論家の三杉武氏が解説する。

「普通の警察ドラマを期待すると肩透かしを食らいます。このドラマでは人が殺されたり、謎解き重視のトリッキーな事件が起こるわけではない。出てくるのは空き巣や傷害といった日常に転がる事件が大半で、そんな地味なヤマの解決に刑事課の元エースの戸田と新米の永野が奔走するという内容。リアルな警官像を描いているだけでなく、警察という縦社会プラス男社会のなかで躍動する二人の姿に、快哉や感動の声が多く上がっているのです」

 配役も絶妙と好評だ。二人の直属の上司である交番所長にはムロツヨシ。戸田の元同僚と後輩である刑事課の刑事役には三浦翔平と山田裕貴が名を連ねる。

 とはいえ、日テレ内では何といっても「数字(視聴率)を取っているのは永野」との声が圧倒的だとか。

「実際、“警察官なんてもう辞める”と思いつつ、日々の事件に揉まれながら成長していく永野の姿に、若い女性だけでなく、多くの中高年男性が娘や孫を重ね合わせて応援しています。父性をくすぐるドジっ子キャラを永野がやると、演技か素なのか分からなくなる。それがまたオヤジたちを毎回、ハラハラドキドキさせるのです」(同)

 一方で、同ドラマの魅力を支える“真の主役”は戸田恵梨香だと話すのはコラムニストの林操氏である。

「戸田が自分を一歩引くように抑制を効かせた演技に徹しているからこそ、永野の愛らしさが際立っているのです。ドラマではコミカルなシーンも多く出てきますが、戸田の一見淡々と映るクールな演技のおかげで可笑しさが増幅されている。ドラマに緩急を付けるコンダクター(指揮者)の役割を戸田が担っているのを分かってない人が多いのは悲しいことです(笑)」

 戸田は昨年12月、俳優の松坂桃李(32)と結婚したことで、演技に幅と厚みが増したとの声も多い。

 皆が熱く語りたくなる、“両雄が並び立った”稀有な娯楽作のようだ。

週刊新潮 2021年9月9日号掲載

ワイド特集「ハコヅメの難題」より

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