大人気のジェネリック家電 テレビを買う場合に気を付けるべき2つのポイント

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 医薬品にジェネリックがあるのはご存じの通り。特許の切れた安価な薬だ。家電品にもジェネリックがあることが知られてきた。大手以外のメーカーが製造・販売する低価格製品のことである。その市場規模は拡大の一途を辿っている。

 2020年の家電の市場規模は前年から2.9%増の約7兆2800億円(GfK Japan調べ)。うちジェネリック家電は2兆円前後を占めた。

 ジェネリック家電の市場規模は拡大の一途。業界の雄であるアイリスオーヤマ(仙台市)の場合、2020年12月期決算(単体、速報値)は売上高が前年比36%増の2185億円に上昇した。経常利益は前年比2倍超の270億円で過去最高だった。

 ジェネリック家電は低価格なので購入者は年金暮らしの高齢者と低所得者層と言われてきた。だが、実情は違うようだ。

「お年寄りのほうが国内大手メーカー信仰が強い。むしろ若い人のほうがメーカーに拘りません。ジェネリック家電であろうが気に入れば購入します」(家電ジャーナリスト・安蔵靖志氏)

 そもそもジェネリック家電の定義とは何か。厚生労働省も使うお役所用語のジェネリック医薬品とは違い、実は家電の場合は俗称で定義がない。8年前に週刊誌上で生まれた言葉なのだ。

 それでも基本的な括りはある。大手家電メーカー8社以外が製造・販売する家電を指す。大手8社とはパナソニック、日立、東芝、ソニー、シャープ、NEC、三菱、富士通のことだ。

 片やジェネリック家電メーカーとして知られるのはアイリスオーヤマ、船井電機、山善、ドウシシャ、ツインバード、MAXZEN、コイズミ、ジョワイユ、TCLなど。中国に本拠地を置くハイセンスと韓国のLGもジェネリック家電メーカーに数えられている。

 ジェネリック家電の価格は大手製品の約6~4割以下。例えばツインバードの電子レンジ(庫内がフラット、容量20L、最大出力600ワット)の実勢価格は1万円前後である。

 一方、日立の電子レンジ(庫内がフラット、容量17L、最大出力800W)は同1万5000円前後。似た性能の電子レンジでも価格は随分と差が付く。高機能で高価格帯の商品はもっと差が開く。

 どうしてジェネリック家電は安いのか? からくりはこうだ。

 大手は短いサイクルで新製品を出す。それに伴い、旧製品の部品が余ってしまう。その部品の多くは最終的にジェネリック家電メーカーに格安で売却される。それを使って製品をつくるから低価格が実現できるというわけだ。

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