「雨上がり決死隊」解散でわかった吉本興業の深謀遠慮 宮迫博之に“倍返し”も達成

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吉本が各局に配った

「発表の翌日の朝、テレ朝のみならず民放各局の情報番組で、配信された動画が使用されていたのはご存知ですか。テレ朝のセットで撮影された動画ですから、普通では考えられないことです。もしテレ朝が地上波で放送したとすれば、その素材を他局で放送するには、数秒でも数万円という素材借用代金が発生します。どこのテレビ局でも制作費は削減されていますから、イラストや過去の写真などの画像を使って、フリップで説明するわけです。配信の素材であれば多少は安くはなるでしょうが、それでも躊躇するはずです。にもかかわらず、一斉に動画を流したのはなぜか。吉本興業チャンネルの動画の完パケ素材を各テレビ局に配ったからですよ」

 もちろん無料だという。

「《“マルC”テレビ朝日》というクレジットを入れさえすれば、何秒でも使用できるというわけです。そこで各局は揃って、前日の配信素材を使いたいだけ使用したわけです」

 どの局を見ても、雨上がり決死隊が解散したことは周知されたわけだ。

「しかも、編集された動画は、宮迫のイメージダウンと蛍原のイメージアップにつながる内容となっていました。今後、宮迫は雨上がりのコンビ名を使えなくなり、蛍原だけは吉本に残って再スタートを切ることを印象づけることもできた。以後、『アメトーーク!』に宮迫が出演することはありませんが、番組が継続することも宣伝できたわけです」

 万事、吉本の狙い通りとなったようだが、さらなる目的もあったという。

「これまで宮迫は、吉本や吉本芸人を使って、自身のYouTubeチャンネルの登録者数(現在142万人)を増やしてきました。それに対し吉本は、今回の解散発表を吉本興業チャンネルで配信したわけです。発表時間はYouTubeのゴールデンタイムである夜8時からとし、注目度も再生数も伸び、わずか12時間で600万回以上も再生された。見逃し配信は18日の夜11時59分まででしたが、18日は朝から各局で取り上げたため、さらに注目されました。これまで宮迫にやられてきたことを、吉本は“倍返し”したわけです」

デイリー新潮取材班

2021年8月23日掲載

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