小泉進次郎、名門「コロンビア大学院」留学は「特別なプロセス」 関係者が証言

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“人質だよ”

 晴れてカーティス門下生となった進次郎氏の在籍学部は非常に厳しいところだった。

「政治学部は1学年30名程度で少数精鋭です。日本人を含め人種はさまざまで、学部内は二つのプログラムに分かれています。博士課程に進むプログラムと、1年で修士号を取得するだけのプログラムです。進次郎さんは後者に在籍していました。授業は両プログラム一緒で、修士論文はありませんけど、授業でレポートをたくさん書かされ、授業後には教授の助手的役割を果たすTA(ティーチングアシスタント)とのディスカッションで授業の感想などを求められます。進次郎さんも“3時間睡眠で頭が痺れるほど勉強した”と話していました」(先の研究者)

 ともあれ、猛勉強の末、06年5月に政治学での修士号を取得した進次郎氏はワシントンにあるシンクタンク、外交・安保に関する政策提言を行う戦略国際問題研究所(CSIS)に就職する。彼はここでも下駄を履かされていたという。在米ジャーナリストによれば、

「彼が所属していた日本部は職員と秘書合わせて5~6人しかいませんでした。その狭き門を突破するには、博士号を持っていた方が入りやすく、かつ、然るべき人からのCSISへの推薦が必要で、その推薦者を見つけるのが至難の業なのです。進次郎さんの場合はカーティスがCSISの日本部長でもあったグリーンに口利きし、入所しています」

 先の天川氏も、

「当時、グリーン氏は、進次郎さんの就職について、カーティス教授から紹介されたと言っていました。私が“博士号を持っていないのに、よく採用したね”と言うとグリーン氏は“人質だよ”とニヤッと笑っていました」

 日本政界との関係をうまく築くため、あるいは対日外交を有利に運ぶため、文字通り、現職総理の息子を「人質」にとったわけか。

 CSISの研究員は平均3年務めるのが普通だが、彼は07年に入所からわずか1年で退所し、帰国。純一郎氏の跡を継ぐために次期選挙へ向けた地元回りを始め、09年に初当選した。

 政治家・小泉進次郎の礎を築いたアメリカ留学。しかし、その実態は「上級国民」の彼でしか経験しえないものだったのだ。

 一連の事実関係を小泉事務所に聞こうとするも、一切回答せず。

 大学院入学について、天川氏に相談した関東学院大学名誉教授にも尋ねた。

「そもそも進次郎さんは私のゼミ生ではありません。大学3年時に彼のほか20人程度の学生とオーストラリアへ短期留学した際に引率したのが私で、それまで接点はありませんでした。その後、コロンビア大学大学院への推薦状を書いてほしいと依頼されたのは事実です。天川さんに推薦状の話はしたかもしれませんが、アドバイスを受けた記憶はありません。また、進次郎さんの成績については知る由もありませんし、彼が大学院で何を勉強したいのかも聞いておらず、A4一枚程度の定型の推薦状を書いただけでした」

 さらに、条件付き合格の報告はあったのかと聞くと、

「合格についての報告はありませんでした」(同)

 大学院進学の理由も話さず、推薦状を書いてもらいながら合否の報告すらナシ。いくら進次郎氏が天然でも、そこまで非礼なことをするだろうか。

 一方のカーティス教授は、

「小泉進次郎のコロンビア大進学にあたり、私にコンタクトしてきた人は誰もいません。彼は大変努力し、すばらしい成長を遂げました」

 と、教え子を庇う。

 CSIS関係者が言う。

「進次郎さんがCSISに入ってすぐ、ワシントンで開かれたシンポジウムでは彼は初対面の方にも“Hey!”と声をかけていました。日本語なら“おい!”と言っているようなものです。グリーン氏も“上司の僕にも言うんだよ”とこぼしていましたね」

 政治家としての道のりを最短距離で駆け抜けてきたゆえ、自身を大きく見せようと必死に背伸びを繰り返す進次郎氏。

 周りの大人たちが汗をかき、苦労や思惑が交錯し用意されたビクトリーロードは、うらやましい限りだが、無論、それが日本政治のためになればいい。現下の彼にそれが活かされているといえるだろうか……。

「滝クリ」唯一のMC番組が消滅

 2年前の夏、小泉進次郎環境相との結婚会見を官邸で開いたのが夫人の滝川クリステル(43)である。彼女がテレビで唯一メインMCを務めるのが、毎週月曜22時から放送されているTBS系の「教えてもらう前と後」だったが……。

 17年、鳴り物入りで始まったこの番組は、滝川と博多華丸・大吉が「知のビフォーアフター」と銘打って、硬派な話題を専門家が解説し、意外な雑学を紹介するという情報バラエティだった。当初は火曜20時で放送され、初回では北朝鮮やトランプ米大統領などをテーマにしながら、平均視聴率は12・2%と好調なスタートを切っていた。

 しかし、ジリジリと視聴率は下がり、暗雲が垂れ込めたのは今年の4月のこと。

 番組関係者が言う。

「火曜21時からTBSで放送されている『マツコの知らない世界』の視聴率が好調だったので、直前の時間帯もより強化するため滝川さんの番組を新番組に差し替えることになったのです。そこで、彼女の番組は月曜22時に移動することになりました」

 すると視聴率が急降下。最近では2%台に落ち込むこともあり、

「9月で打ち切りとなります。収録で進次郎さんのことや結婚生活を芸人らがいじるのはNGだったので、それも視聴率に影響したのかもしれません」(同)

週刊新潮 2021年8月12・19日号掲載

特集「なるほど納得 『進次郎』の超難関『コロンビア大学院』は“上級国民”留学だった」より

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