テレ朝“宴会問題”の真相 8年ぶりの快挙に社内がお祭り騒ぎ、スポーツ局はとんだ勘違い

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 8月8日に幕を閉じた東京2020オリンピック。その夜から翌日未明にかけて、五輪中継に関わったテレビ朝日スポーツ局のスタッフ10名が“打ち上げ”と称した飲み会を開き、うち1名が転落事故を起こしていたことが発覚した。テレ朝は平謝りしているが、実は同じような飲み会は、他にも行われていたという。しかも、その目的は打ち上げではなく、祝勝会だったというのだ。

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 ことの次第は、8月10日に発表された「当社社員の緊急搬送事案について」と題した、テレ朝の謝罪文が分かりやすい。

《今月8日夜、東京オリンピックの当社番組担当スタッフ10名が緊急事態宣言下における東京都の要請及び社内ルールを無視して打ち上げ名目の飲酒を伴う宴席を飲食店で開き、翌9日未明退店する際に当社スポーツ局社員1名が誤って店の外に転落し、負傷して緊急搬送されました。当該社員は現在入院中で、事案の詳細は確認中です。

 当社では従前より、新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から宴席等を禁ずる社内ルールを設け、その遵守を徹底してまいりました。
 しかしこの度、不要不急の外出等の自粛を呼びかける立場にありながら著しく自覚を欠く行動があったことは大変遺憾であり、深く反省しています。緊急事態宣言下で尽力されている皆様をはじめ、関係各位に多大なご迷惑をおかけしたことを深くお詫び致します。》

報道局も無視できず

 業界関係者が言う。

「コロナ禍と猛暑の中、2週間以上に及ぶ五輪の生中継は、各局とも2年がかりで準備した放送でした。8月24日から始まるパラリンピックまでの小休止として、飲んで騒ぎたい気持ちは正直言ってわからなくもない。実際、テレ朝スポーツ局の上層部も、ニュースにさえならなければ問題視するつもりはなかったようです。今回の10人以外にも、個別での打ち上げは行われていたそうですから。しかし、転落事故を起こし、通行人からは110番通報され、病院に救急搬送までされてしまった。さすがに報道局も無視できなくなり、テレ朝のニュースでも扱うことになったそうです」

 テレビ局の飲み会は、酒量も多く、ハメを外す人間も少なくないと聞く。

「しかもスポーツ局は、体育会系出身者も少なくありませんから。ただ、やはり緊急事態宣言中の飲み会はマズい」

 それにしても、明け方までよく飲んだものだ。

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