テレ朝“宴会問題”の真相 8年ぶりの快挙に社内がお祭り騒ぎ、スポーツ局はとんだ勘違い

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三冠王の金メダル

「実は五輪打ち上げのほかにも、飲み会をやりたい理由があったのです。テレ朝は五輪中継で、2週連続して週間視聴率三冠王を獲得、しかも7月の月間視聴率三冠王まで取ってしまいました。これは13年6月以来の快挙なんだそうです。ですから今、テレ朝局内には“三冠王獲得!”と書かれたポスターがそこら中に張り出されていますよ」

 テレ朝が三冠王を獲得したことは、デイリー新潮「『東京五輪』中継でテレ朝が一人勝ち くじ運とSNS戦略が大当たり」(8月5日配信)で報じた。8年ぶりの快挙とあっては、お祭り騒ぎにもなるだろう。

「それもこれも五輪中継のおかげですからね。五輪中継に関わったスタッフは、まるで自分たちが金メダルでも獲得したような気持ちになり、何をやっても許されると勘違いしてしまったんじゃないですか」

 それでも、繰り返しになるがコロナ禍である。

「報道部フロアでは『コロナ重症者が病院に受け入れてもらえないニュースを流しているときに、何てことをしてくれるんだ!』と怒号が飛び交い、報道スタッフの間では『足を骨折ってウソでしょ。一体何をやったの?』と状況を把握できないまま、朝のワイドショーでニュースとして報じることになったそうです。『羽鳥慎一モーニングショー』ではテレ朝社員の玉川徹氏が頭を下げて陳謝するハメになった。社内では五輪中継の関係者一同に金一封なんて話もありましたが、もちろん立ち消えとなったそうです」

 まだ問題は残っているという。

「テレ朝上層部が頭を悩ませているのは、24日から始まるパラリンピック中継に今回の宴会に参加したスタッフを加えるのかどうかということ。報道局の幹部が『世間の目が厳しい中、担当させるべきでない』と言えば、スポーツ局の上層部からは『ケガをした社員以外の9名を中継業務の担当にしなければ、替わりがいない』という声が。オリンピック中継チームは取材パスも含め、そう簡単には代替スタッフを用意できませんからね」

 今回の不祥事で、テレ朝のオリンピック中継で大成功は一転した。

「コロナ禍の折、大ヒンシュクを買うことになったテレ朝のパラリンピック中継を見てくれる人はいるのか。民放の監督官庁である総務省から、何らかのペナルティを課されるのではないか……テレ朝は戦々恐々でしょう」

デイリー新潮取材班

2021年8月13日掲載

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