文在寅は五輪中に訪日熱望、韓国民から“行くとまた問題を起こす。国民として恥ずかしい”の声

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五輪ボイコットを謳う団体も

 東京オリンピック・パラリンピックが無観客で、しかも緊急事態宣言中に行われることになった。そんな前代未聞の事態の中、韓国・文在寅(ムン・ジェイン)大統領の訪日が韓国メディアを中心に囁かれている。果たして実現するのだろうか。在韓ライターの羽田真代氏によるレポート。

 現在、韓国では“反日教授”として知られる韓国・誠信女子大の徐坰徳(ソ・ギョンドク)教授や情報宣伝工作活動を行う民間団体「Voluntary Agency Network of Korea(VANK)」を中心に、東京五輪での旭日旗使用禁止、東京五輪のホームページ上の“竹島”表示の取りやめ、日韓併合時に五輪に出場した孫基禎(ソン・ギジョン)選手の“日本国籍”表記の訂正などについて連日抗議が行われている。

 日本側がこれらの問題に対応しなければ、東京五輪をボイコットするための運動を開始するとまで言って、匕首(あいくち)を突きつける始末だ。

 しかし、これらの抗議活動とは裏腹に、韓国メディアは「韓国・文大統領がオリンピック開会式に出席」そして「訪日するからには日韓首脳会談が開催されるのではないか」と報じている。

 この報道に対し、青瓦台(大統領府)の関係者は、「今のところ決まったことはない」と述べているし、日本政府も文大統領が訪日の意向を伝えたという報道を否定しているが、「これらは字義通りには捉えられませんね」と韓国メディアの記者は言う。

 6月に開催された先進7か国首脳会談(G7サミット)で日韓首脳会談が開催されなかったことに対し、文大統領は自身のツイッターで「韓日関係において新たなスタートになり得る貴重な時間だったが、会談に至らず残念に思う」と所感を記していた。

レガシー作りとして

 一方で韓国側は外交ルートを通じ、平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック開会式に安倍晋三前首相が訪韓したことを挙げ、「平昌のお礼として訪日したい」という文大統領の意向も伝えているという。

 さらに、韓国の中央日報の取材に青瓦台高官が「韓国政府としては、任期がそれほど残っていない文大統領が五輪を契機に韓日首脳会談を開催し、韓日間にある様々な問題を解決しなければならないという切迫した気持ちがあるのは事実」とまで踏み込んでいる。要するに、「文政権はレガシー作りとして、日韓首脳会談実現に並々ならぬ思い入れを見せているのは間違いない」(前出・記者)というわけだ。

 しかし、韓国でも日本同様、新型コロナウイルスの感染者が7日に1275人を記録し、過去最多で推移している。この事態を受け、今月12日には首都圏特別防疫点検会議が開かれ、首都圏を中心に同日より2週間、感染防止策「ソーシャルディスタンス確保」のレベルを最高の第4段階に引き上げる予定だ。

 足元で感染が拡大し、最高レベルの警戒状態が敷かれる中で、自らの支持率回復やレガシー作りを狙っての訪日となれば、国民の顰蹙を買うことは目に見えている。日本メディアの記者に聞いても、「日韓関係を戦後最悪にしてしまったのは文大統領であり、その任期が終わりに近いからといって急に接近してくるのは日本政府としては迷惑でしょう。23日から2日間の日程で訪日予定で調整中だとされていますが、菅首相自身、コロナ対策と五輪対応だけで手いっぱいで、そもそも日韓関係改善に意欲はないようです」

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