ミスタードーナツ日本上陸50年の苦境 専門家は「ミスドを取り巻く環境は八方塞がり」

ビジネス 企業・業界 2021年7月11日掲載

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コンビニに敗北?

 J-CASTニュースは6月24日、「ミスタードーナツ閉店相次ぐ 4年間で国内200店減、ツイッターに『目撃情報』」の記事を配信した。

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 記事では、2017年には全国で1160店舗が稼働していたが、21年3月には961店舗に減少したことを紹介。同社に取材を申し込み、以下のような回答があったとした。

◆少子高齢化や生活スタイルが多様化したにもかかわらず、従来通りの商品展開、店作りを踏襲してきたため、新しいニーズの対応に遅れてしまった。

◆駅ナカの店舗やテイクアウト専門の店舗、出前館によるデリバリー、ネットオーダーの展開など、より利用しやすい店舗展開に注力する。

◆海外では店舗数が伸びている。台湾、タイ、フィリピン、インドネシアなどで展開しており、2017年には4190店舗だったが、21年3月には7892店舗に増加している。

 ミスタードーナツはダスキンが運営しており、6月24日に株主通信「ナビダス No.28 2021 夏号」を配信した。

 ミスタードーナツを中心とする《フードグループ》の売上は、2020年3月期が362億6300万円だったのに対し、21年3月期は365億6100万円と微増を記録したという。

 同誌の《POINT》を要約してご紹介しよう。

オーナーの高齢化

◆新型コロナウイルスにより、一時的な休店や営業時間の短縮、ソーシャルディスタンス確保のため席数を減少させたことの影響は大きく、客数とイートイン売上が減少した。

◆コロナ禍でテイクアウトの売上は増加した。特に菅田将暉(28)のスペシャルテイクアウトボックスは売上増加に寄与した。

◆「ピエール マルコリーニ コレクション」や「ポケットモンスター」とのコラボ商品は好評だった。

 フードサービス・ジャーナリストの千葉哲幸氏は「少なくとも日本国内では、なかなか明るい展望を描けないというのが実情だと思います」と指摘する。

「店舗数の減少は、後継者不足の影響も大きいでしょう。ミスタードーナツは1971年に日本で初めて店舗をオープンさせました。それから50年が経過し、かつての人気を支えたフランチャイズ店のオーナーが高齢化してしまったのです。後継者が見つからずに閉店することになった店舗はかなりの数に上るはずです」

 だが、日本マクドナルドも同じ1971年に初店舗をオープンさせている。コロナ禍でも快進撃を続けているのはご存知の通りだ。ミスタードーナツとの差は大きい。

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