管理職は必読!「オーケストラの名指揮者」はどうやって人の力を引き出すのか
今から113年前の今日、すなわち1908年7月9日に、日本音楽史に名を残す大指揮者・朝比奈隆が、東京で誕生した。経済学者の猪木武徳さんの新刊『社会思想としてのクラシック音楽』の中から、朝比奈の指揮について書かれた一節を紹介しよう。
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大阪フィルハーモニー交響楽団を長年にわたって指揮した朝比奈隆にわたしは長く敬意と親近感を抱いてきた。友人のM君から京都大学交響楽団(京大オケ)のOBであった朝比奈についての逸話を聞く機会がたびたびあったことにもよるが、その指揮ぶりから「自分の好みを静かに語る」熱意になんとなく好感を持つようになった。...