【結婚】黒田勇樹&珠居ちづる 共演者から師弟関係を経て子どもを授かるまで

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 1歳の時からモデルとして活動していた俳優の黒田勇樹さん(39)が、子役としてデビューしたのは5歳の時。NHK大河ドラマ「武田信玄」で、役どころは信玄の孫・武田信勝だった。

 その後、帝国劇場で上演されたミュージカル「オリバー!」の主役を8歳で務め、山田洋次が監督した映画「学校III」に出演すれば、映画界の新人賞を総なめに。そんな順風満帆な芸能生活を送っていた彼に転機が訪れたのは、20代後半に入った時のこと。仕事が徐々に減り始め、「他の世界も見てみたい」という思いも相まって、芸能界からの引退を決意した。

「就職したのはコールセンターのデスクワークでした。いきなり主任という肩書を頂きましたが、これが思ったより大変な仕事で……」

 数年で退職した黒田さんは、かつての役者仲間と演劇ユニットを結成。31歳の時には舞台俳優として芸能界に復帰を果たした。

「2年前に劇団『令和反戦楽団』を立ち上げたんです。短いサラリーマン生活でしたが、職場には想像を超えるような悪い奴もいるなど、いろいろと勉強になりました。かつての僕は悪役を演じる時でも“この人にも必ず善良な部分がある”と考えていたのですが、いまはとことん悪い奴になり切ろう、と思考が切り替わった。役者としての幅が広がりましたね」

 そんな黒田さんのお相手は、アイドルグループ「Nyan7」のメンバーのほか、女優としても活躍中の珠居ちづるさん(29)。ミュージシャンの父を持ち、幼少期からピアノやバイオリン、サックス、クラリネットに親しんできた。

 お二人の出会いは、2017年に黒田さんが出演した舞台「こと~築地寿司物語~」での共演だった。

「とてもキツイ現場で、稽古の時からふと“大変だなあ”と思って向けた視線の先にはいつも彼女がいた。目が合うことも多かったので、“きっと話が合うだろう”と話しかけてから一気に距離が縮まったんです。そこから付き合いが深まって、気づけば一番身近な存在になっていました」(同)

 一方のちづるさんは、

「初めて見た勇樹君は、どこか怪しい人に見えました。でも、周囲からは一目置かれているので“どうしてだろう”と不思議だったんです。それがある時、彼が書いた台本を幾つか読んだところ、すごく面白かったんです。台本だけでこんなふうに感じたのは初めてだったので、以降は師匠とその弟子みたいな関係になりました」

 師弟関係は、自然な流れで男女のそれに。3年後の20年7月には、ちづるさんの身体に変化の兆しが表れた。折しも黒田さんが原作と演出を担当する舞台「首領(ドン)ちゃん騒ぎ」の稽古が始まる1週間前だった。

「お腹の中で動くものを感じたので病院に行ったところ、妊娠8カ月だと言われまして。それまで悪阻(つわり)も一切なく、コロナ太りだと思っていたくらい(笑)。まさに青天の霹靂でした」(同)

 同様に黒田さんも、

「まさか妊娠8カ月とは思いもよりませんでした(笑)。ちづるちゃんが“結婚して一緒に育てたい”というので、思わず“俺でいいの?”って聞き返してしまいましたが、舞台の初日と同じタイミングで入籍を済ませた時は、嬉しかったですね」

 舞台は医師の助言を受けながら、8月2日に無事に千秋楽を迎えたという。

「ようやく出産準備に入れると思っていたら、陣痛が始まって。出産はその2日後の4日。予定より1カ月も早かった」(ちづるさん)

 舞台を通じて出会ったお二人だけに、夢は家族ぐるみでミュージカル映画を製作することという。

週刊新潮 2021年7月1日号掲載

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