カトパン夫「ロピア」で注目 スマホ決済を敬遠する「スーパーマーケット」事情

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実際の値段はどうなのか

 では、実際の値段はどうなのだろうか。神奈川県の横浜市内にある西友、オーケー、ロピア、エイヴイのEDLPスーパー4店舗を比較したのが掲載の表である。地域ごとの物価の差に配慮し近隣店舗を比べたが、家賃がかなりかかるであろう駅前立地(西友)やモール内テナント(ロピア)など立地条件は異なる。あくまで参考程度にご参照頂きたい。

 視察に同行した渡辺氏はこの結果をどう見るか。

「一般食品の安さに関しては、店舗数の多いオーケーが頭ひとつ抜けている印象です。大量仕入れで安く販売できる“数”の力でしょう。青果に注目してみると、徹底力のあるエイヴイも安い。先ほどの話のとおり、売上構成比の高い青果を安く提供するとなると、やはりコストカットが必要ということになりますね。生鮮品の安さで集客する、という戦略も見えてきます」

 また、ロピアや西友を改めて訪問したことで、値段からは見えてこない価値も見えてきたという。

「ロピアは肉の品揃えがとにかく豊富で、これは他の3店にはない売り。無味乾燥なオーケーやエイヴイとはちがって、お菓子売り場の天井にオモチャの汽車が走っていたりと、店内のゴチャゴチャ感もある。EDLPとして安値を追求しながらも『エンジョイショッピング』つまり“買い物の楽しさ”も両立できています。西友も、食品のみならず生活必需品を多く取り扱っていますし、PBブランド『みなさまのお墨付き』の魅力もある。ネット通販が当たり前の時代には『楽しさ』も訴求すべきポイントのひとつかもしれません」

キャッシュレスの流れは止まらないが…

 買い物の楽しみという点では、折々のキャンペーンを利用し、お得にスマホ決済で買い物をするというのもそのひとつのはずだ。実際に現在も、オーケーでは「楽天ペイで最大10%還元」キャンペーンが実施されている(6月30日まで)。安さ、利便性、集客力といった点を鑑みながら、スーパー各社はきたるスマホ決済の手数料有料化に向きあうということになるだろうか。

「セブン-イレブンは、キャッシュレスの使用促進を想定し、今年8月までに全エリアでセミセルフレジを導入します。コンビニ最大手のセブンがセミセルフを導入するとなれば、スマホ支払いを含めたキャッシュレス払いは、より広がっていくことでしょう。そもそも、レジ閉め作業などを簡略化できるキャッシュレスこそが人件費節約につながるという見方もあります。こうしたキャッシュレス化の流れに、現金のみのスーパーはいつまで対抗できるかどうか、注目していきたいと思っています」

デイリー新潮取材班

2021年6月23日掲載

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