安倍・超長期政権を支えた官邸のアイヒマンこと「北村滋」国家安全保障局長の退任観測

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

コンサルティング会社の立ち上げを予定

 その一方で、「北村退任」を期待する声もある。外務省だ。政治部デスクによると、

「そもそもNSSは外務省の領域という意識が強く、前任は元外務次官の谷内正太郎さんが務めていました。北村さんが内閣情報官を長くやりすぎたため、人事がいびつになってしまい、それでも安倍さんは北村さんをそばに置きたい、ポストで報いたいと考え、NSSの局長を用意しました。外務省としては大政奉還ではないですが、ポストの奪還に並々ならぬ決意があるとか。今後、北村さんが辞めることになれば、現・外務次官の秋葉剛男さんがその後継の最右翼です」

 今後は東京都議選、東京オリパラ、解散総選挙、自民党総裁選など、政治日程が目白押しゆえに、北村氏の経験と手腕を頼みとする場面も少なくないだろう。外務省が巻き返しを図ることができるのか、その本気度も問われている。

 さて、北村氏の退任がいつになるかは別にして、その暁にはコンサルティング会社の立ち上げを予定しているようで、

「警察庁を長く離れていることからも、再就職先をアレンジしてもらうことはないでしょうから、自身で職を開拓することになるわけですが、様々な方面に顔が利く北村さんは有用で実践的なアドバイスができるので、引く手あまたでしょう。しっかりと染み付いた安倍カラーは毒にも薬にもなるでしょうが、霞ヶ関の肌感覚は十分で実績は他を圧倒するだけに、企業が抱える顧問弁護士などとは違うアプローチの助言ができるので、顧問契約を結ぶ会社はかなりの数に上るはずです。また、仮に安倍さんの3回目の登板があったら、北村さんも政権幹部の一員として再び名を連ねることになるのではないでしょうか」(同)

デイリー新潮取材班

2021年6月17日掲載

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。