コロナ交付金2500万円で「巨大イカ像」 海外メディアも注目で制作した能登町は困惑

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世界にアピール

 国からの臨時交付金は、新型コロナに直接関係していなくとも、将来的な経済対策につながることになら活用することができる。制度上は、「巨大スルメイカ」を作っても問題はない。

「能登町は、スルメイカの日本三大漁場として知られています。しかし最近は、中国や北朝鮮などの違法漁船の影響で漁獲量が減少し、昨年は特に厳しい状況でした。モニュメントを設置した道の駅は、コロナの影響で遅れながらも昨年6月になんとかオープンし、コロナ禍で厳しい状況ではあるものの多くの方に来ていただいています。能登町をスルメイカの町として盛り上げるために、たくさんの方に『巨大スルメイカ』を見に来てもらって、道の駅でも買い物をしてもらいたいと思います」(ふるさと振興課の担当者)

 先の町議も「巨大スルメイカ」の意義を強調する。

「イカのモニュメントは、ぱっと見て驚きがあって楽しいでしょう。それなのに、あまりにも批判されるから心配になって、この連休中に10回ほど『巨大スルメイカ』を見に行ってみました。たくさんの人がモニュメントで遊んでいて、捕食されるのに順番待ちをしていたほどですよ。モニュメントを見るために近隣の県から遊びに来て、ついでに道の駅で特産品を買っていく方もいらっしゃったようです。ニュースだけ見て批判している人には、是非、実際に見に来てもらいたいですね。大人も子どもも楽しんでいる様子を見れば、これは良いものだと分かるはず。批判は残念ですけど、たくさんニュースで取り上げられるということは、世界中に宣伝してもらっているようなものです。ありがたいことだと考えて、コロナ収束後には日本だけでなく世界中の方に遊びに来てもらいたいです」

デイリー新潮取材班

2021年5月10日掲載

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