夏目三久の結婚を「芸能界のドン」が許した理由 前回は報道をもみ消し

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 テレビで見ない日はない独身人気芸人とフリーアナの結婚に芸能界は祝福の声で溢れた。それもそのはず、5年前の“幻”の結婚報道は「芸能界のドン」に潰された上、今回の発表も舞台裏ですったもんだが起こっていたからである。

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 有吉弘行(46)の結婚を“再び”スクープしたのは日刊スポーツだった。4月2日付の朝刊で「有吉結婚か」とデカデカと特ダネを放ったのである。しかし、その記事ではなぜかお相手の名は伏せられていた。

 日刊は2016年8月に有吉と夏目三久(36)の妊娠と結婚をいち早く報じていたが、その直後、スポニチの1面で夏目がインタビューに応じ、これを完全否定。同年11月には日刊が「事実と異なる部分があった」として、謝罪記事を掲載する羽目になった。完全に「白旗」を掲げた形だ。

 芸能記者によれば、

「当時、夏目さんが在籍する田辺エージェンシーの田邊昭知社長は報道に激怒し、自身が昵懇(じっこん)にしていたスポニチに夏目さんを出させて反論したのです。ワイドショーをはじめとした他のメディアにも“この件には一切触れるな”と厳命し、報道自体が無きものとされた。以来、有吉さんと夏目さんの関係も終わったのでは、と業界で囁かれてきました」

 夏目は日テレのアナウンサーだった09年、コンドームを手にしたプライベート写真が写真週刊誌に載り、仕事を失った。やがて、芸能界のドンと称される田邊社長に救われる形で同事務所に所属。以後も、ドン自らが手塩にかけて育て、寵愛してきたゆえ、彼女に対する報道を許せなかったというワケなのだ。

「以来、日刊と田辺エージェンシーの間には溝ができていましたが、時が経つにつれ雪解けとなり、今回は田邊社長からも公認を得た形で記事を出していました。しかし、相手の夏目さんのことは記事で言及せず、田邊社長への配慮が見られたのです」(同)

“お疲れさま”

 同じ日の19時過ぎ、新たな展開を迎えた。日刊とスポニチがほぼ同時に、二人の結婚が事務所から発表されたと伝えるネット記事を配信したのだ。これに大慌てとなったのが2紙以外のスポーツ紙やテレビ局などの他メディアである。

 芸能記者が続ける。

「この時点で2紙以外には事務所からのリリースが届いていませんでした。こちらにもほどなく届いたため、慌てて記事を出稿したんです。田邊社長が“可愛がっている”スポニチのみならず、過去にスクープした日刊の顔を立てる形で優遇したのは明らかでした」

 では、なぜ田邊社長は二人の結婚を許したのか。

 TBS関係者が言う。

「実は、夏目さんは事務所に所属して丸10年という節目で、“お疲れさま”という意味もあった。田辺エージェンシーはこの4月からTBSで始まる第二の『スター誕生!』とも言うべき『私が女優になる日_』の制作に参加しており、田邊社長はこちらの番組にご執心です。それで夏目さんがMCを務め、長年低視聴率に喘ぐ『あさチャン!』をやっと止められる状況が整ってきた。この帯番組が終われば仕事も一段落するでしょう。だから、結婚を認めるのもやむなし、となったのです」

 有吉もTBSも、ドンの逆鱗に触れない形で5年ごしの懸案を解決できたわけである。

週刊新潮 2021年4月15日号掲載

ワイド特集「長いお別れ」より

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