史上最高「1部屋67億円」のマンションが誕生 買うのは誰?

国内 社会 週刊新潮 2021年4月1日号掲載

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〈東京メトロ「明治神宮前〈原宿〉」駅徒歩2分に、全14邸の邸宅が誕生〉

 こう書かれた新築マンションのパンフレットが配布されたのは3月中旬のことである。ただし、枚数は全部で400枚程度。配布先は上場会社のオーナー社長など限られた相手だけだ。

 何しろ、パンフレットに書いてある値段が〈303・27平方メートル 17億500万円〉である。売り先が一般人でないことは明らかで、一番高い部屋は67億6千万円にものぼるという。広さは約627平方メートルである。

「このマンションは『マーク表参道ONE』といってラフォーレ原宿のすぐ裏手に建設中です。もともと日銀の寮だった約2400平方メートルの敷地を、ブライダル事業を展開するツカダ・グローバルHDが買取り、さらに転売されていたのです」(不動産業界誌記者)

 東京都環境局に提出された資料によると建築主は「Falcon Holding」なる特定目的会社。その正体は「BPEAリアルエステート」という外資系ファンドの不動産部門だ。マンションは地上4階、地下1階で竣工は今年の8月。坪単価にして約3500万円と、近隣と比較しても随分と高いが、もし建築主の希望価格で売れたら、都内で最高値といわれた「パークマンション檜町公園」の約55億円を更新することになる。それにしても「億ション」をはるかに凌ぐ超セレブマンションを誰が買うのだろうか。

 不動産コンサルタントの森島義博氏によると、

「東京の不動産の賃貸利回りは約3・8%。これをあてはめると、67億6千万円の部屋は月額で実に2千万円以上の家賃です。個人で払える人は少なく、家賃目当てで投資する大家はいないでしょう」

 一方、ラフォーレ原宿のすぐ側という抜群の立地なら値崩れはしにくい。

「産油国の大使公邸や、ハイテク系外資の日本支社長の専用宅としてなら需要がある。売る時も値下がりのリスクは低いので、資産として保有する目的なら悪くありません」(同)

 森島氏によると、東京の不動産は、海外と比べてもまだ安い。たとえば香港のヴィクトリア湾を望めるマンションは約500平方メートルで約90億円だという。さしずめ、中国・アジアの大金持ちが“お買い上げ”になるのか、販売を担当する三井不動産リアルティに聞くと、

「お客様のプライバシーもあり、何もお答えすることができません」

 間取りも教えられないとのことである。知ってどうなるわけでもないが。

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