「あのときロープを切って逃がしてやれば…」 福島原発後、人影の消えた街に残された動物たちの姿
路上に残された犬たち
福島第一原発の事故後、原発から3キロ圏内に出された避難指示は、その後20キロ圏内まで拡大。突如として無人となった街には、行き場を失った犬たちや牛舎で飼われていた牛たちが残された。震災から3週間後、現地を訪れたカメラマンが目撃したものとは――。
(「週刊新潮」別冊「FOCUS」大災害緊急復刊より再掲)
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町から全ての音が消えていた。静まりかえった大通りに聞こえるのは、強く吹きつける風の音だけ。片側1車線の道路のセンターライン上に、1匹のシベリアンハスキーが寝そべっていた。...
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