オタクの街から風俗街に変わりつつある「秋葉原」 昨年末に起きた“大事件”で騒然

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JKリフレ摘発

 オタクがネット通販でアイテムを購入することが増えるにつれ、特に「裏通り」と呼ばれる秋葉原の一角を中心とした小規模小売店が撤退するようになる。そのニッチを埋めるように進出してきたのが、性的サービスを匂わせるメイドカフェや、女性を指名できる耳かき店などだ。

 非合法の領域では「JKリフレ」が注目を集めた。女子高生による性的サービスが秋葉原を舞台に展開されたのだ。

 読売新聞は2013年5月、「[追う]女子高生の男性客サービス『有害』 JKリフレを摘発」の記事を掲載した。(末尾:註1)

 記事の冒頭は、次のような描写から始まる。

《大勢の人が行き交う東京・秋葉原の電器店街の路上で4月中旬、高校の制服を着た少女(17)が、スーツ姿の男性らに「JK、30分4000円、60分7000円」と書かれたチラシを配っていた》

 警視庁は風営法違反の容疑で取り締まりを検討するが、表向きは《添い寝やマッサージだけ》だったため、断念したという。

止まらない“風俗街化”

 最終的に警視庁は労働基準法違反に容疑を変更し、一斉捜索を行った。

《秋葉原などの17店を労基法違反(危険有害業務の就業制限など)の疑いで一斉捜索し、2月にはこのうち4店の経営者と店長を同法違反容疑で逮捕。4月には、女子高生らにも問題があると判断し、それまでの「保護」から「補導」に切り替えた》

 更に15年12月になると、産経新聞が《秋葉原や神田では風俗店への強引な客引きに関する通報が増加し、同庁(編集部註:警視庁)が摘発を繰り返した》と報じるまでになった。(末尾:註2)

 このような流れから、徐々に秋葉原の“風俗街化”が進んでいった。その方向性を一気に拡大、振興させたのが新型コロナウイルスの感染拡大だ。

「コロナの影響で最初に外国人観光客が消え、秋葉原の免税店の中には閉店するところもあらわれました。次が日本人の旅行自粛です。コミケをはじめとするイベントの中止も無視できないでしょう。オタク向けの実店舗にとって致命的だったと思います。上京してコミケに参加し、ついでに秋葉原に寄って帰るという顧客層が消滅してしまいました」(同・河嶌氏)

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