原稿棒読みの菅首相がプロンプターを導入 初心者が覚えるべき「5つのポイント」

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菅首相の声量は?

 同社の公式サイトでは、プロンプターの活用法をコラムで紹介しているのだが、これが実に奥が深い。

 そもそも原稿は縦書きなのか、横書きで表示するのかという問題がある。原稿を話者の好むスピードでスクロールさせることも可能なら、読み終わったらページを変えることもできる。

 そもそもプロンプターを使う場合、原稿は「話者への指示書」として使うと、更に効果的だという。

《改行箇所は、一瞬の間をとる》、《文が変わる段落の間は、意識して長めの間をとる》──こんな“ルール”を作ると、より魅力的なスピーチになると同社の公式サイトはアドバイスしている。

 果たして菅首相は《改行箇所は、一瞬の間》を取っていたか、《文が変わる段落の間は、意識して長めの間》を取っていたか、もう一度、首相官邸の動画を見てチェックするのも面白いのかもしれない。

新型コロナの影響

 同社のコラムから、「プロンプターを使ってスピーチを効果的にする方法」をいくつかご紹介しよう。

◆「大きな声」が説得力を持つ、「笑顔」で話すと共感されやすい
◆表情の豊かさは共感されやすくなる
◆ゆっくりと話すと「言葉の意味が伝わる」
◆「伝えたい」という思いが「伝わる」
◆身体全体で話せば「熱意」が伝わる

 こんな具合だが、菅首相に当てはまるものはあるだろうか?

「オバマさんが大統領だった時、プロンプターを使っているのが話題になり、日本でも認知度が上がったことがありました。とはいえ世界的にも、スピーチを披露する必要性のある人が、どれだけいるのかという問題があります。これまでプロンプターの市場規模は、それほど大きなものではありませんでした」(同・担当者)

 アップル社の共同設立者の一人、スティーブ・ジョブス(1955~2011)のように、多くの聴衆にプレゼンテーションを行うことが日常という人となると、確かにそうはいないだろう。

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