新潟少女監禁事件の元受刑者は死亡していた 性犯罪事件で逮捕された「ミスター慶応」との接点

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終の住処

 千葉刑務所を出所した元受刑囚のその後は、どのようなものだったのか、千葉県政の関係者が声を潜めて言う。

「元受刑者は千葉県内の障害者福祉施設の世話になっていたのです。本名ではなく別の姓を名乗り、周囲はほとんど、あの新潟少女監禁男だとは気づいていませんでした。

 県内の精神病院にも行っていた模様で、最終的に生活保護で糊口を凌いでいたようです」

 死亡の様子を、新潟日報は次のように報じている。

《17年ごろに自室で倒れているのが発見された。検視などによって病死が確認されたという。病名は不明》

 週刊新潮の取材班は、元受刑囚の“終の住処”となったアパートを割り出した。千葉駅から電車で約20分、そこから徒歩5分。築30年超の木造2階建て。家賃3万2000円──。

 その登記を調べると、興味深い事実が判明した。“貧困ビジネス”を手がけているとインターネットなどで指摘されている企業が所有しているのだ。

“大家”の過去

 この企業の代表取締役を務める男性の息子は、性犯罪事件の被疑者として逮捕された過去を持っていることも分かった。

「この男性は当時、慶應大学経済学部の2年生でした。18年9月、路上で19歳女性の腹部を蹴るなどの暴行をふるい、神奈川県警が現行犯逮捕しました。

 更に10月、面識のない泥酔状態の女子大生を近くの雑居ビルに連れ込み、性的暴行を加えたとして、準強制性交などの容疑で再逮捕。更に数件の余罪も判明しました。

 ミスター慶應のファイナリストだったため、週刊誌などが大きく報じました」(同・記者)

 この“ファイナリスト”の祖父が“貧困ビジネス”に目をつけ、企業を急成長、急拡大させていったのだ。その経緯は、「週刊文春」(19年1月3・10日号)の記事に詳しい。

《「(編集部註:男性の祖父は)生活保護者のための施設を運営して財を成し、千葉県で総資産100億円を超える企業グループを率いる人物。ところが、その実態は貧困ビジネスそのもの。グループでは約2000人の生活保護者が入居していますが、生活保護費から部屋代、食事代、布団代、共益費を徴収し、1人につき月額約9万円が同社の利益となる。本人の手元には月額2万円ほどしか残らないのです。東京や埼玉などに手配師を置き、公園などで生活保護者を確保。各施設に送り込んでいます」》

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