三食昼寝駐車場など付きで45万円、「帝国ホテル」サービスアパートメント事業への賛否両論

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しかも帝国ホテルですよ

 ただ、この新型コロナ禍において、帝国ホテルと言えども客室利用割合が10%となっていて困窮を極めているそうです。

 さらに今回、サービスアパートメント事業と世間に銘打っていますが、昔からこれに類することは、他のホテルも含めて行っていたとも聞きます。

 例えば、映画評論家の淀川長治さんや女優の山田五十鈴さん、俳優の杉浦直樹さんなどが利用してきたと耳にしたことがあります。

 現在のお住まいは違うそうですが、デーブ・スペクターさんもあるホテルにお住まいだったとか……。

 さらに作家の方々がいわゆる缶詰になって1ヶ月以上ホテルに篭って創作活動をなさることも珍しいことではありません。

 因みに私の父親(和夫)も少し前になりますが、某ホテルに停泊していたことがあります。

 それでは今回のサービスアパートメント事業、皆さんの目にはどう写ったか伺ってみました。

「ペットがいなければすぐにでも借りたいです。だって例えば旅行に1ヶ月散財するって思ったら全然安いでしょ? しかも帝国ホテルですよ」(52歳女性・飲食店オーナー)

「自分が利用するかは別として、今回の緊急事態宣言で大打撃を受けるのはホテルであるというのは思ってました。宿泊者も当然減りますし、レストランだって20時までしか営業できないわけでしょ? 他の業種も大変ではありますが、ホテルはすべてが機能しなくなってしまうわけですからきついと思いますよ。今回サービスアパートメント事業に活路を見出そうとした帝国ホテルは立派ですが、帝国ホテルのようなブランド力がないホテルが同じことをしても、まあ難しいですよね?」(51歳男性・金融機関勤務)

「機会があれば是非と思いますね。今は1人ですし、このコロナ禍で断捨離もしたので、ホテル暮らしなんて理想的です。でもすぐに埋まっちゃうんでろうな~」(63歳男性・自営業)

「知り合いの誰かが住んでみて、その感想を聞いてから考えたいですね。ホテルって非日常だから良いんじゃないかなって思うんです。それが1ヶ月とか2ヶ月続くとどういう気持ちになるのかあまり想像できないんですよね」(39歳女性・広告業)

 それはさておき、この取り組み大変素晴らしい試みであり、こういう時こそ知恵を絞り活路を見出す帝国ホテルの姿勢には本当に頭が下がります。

 そして本来の日常を取り戻した時、以前にも勝る貴賓ある盛況を心より願っております。

徳光正行(とくみつ・まさゆき)
1971年12月生まれ。茅ヶ崎市出身。日本大学芸術学部在学中よりミュージシャンを目指すが、父の病により断念。その後、司会業やタレント業に従事する。また執筆活動にも着手し『伝説になった男~三沢光晴という人~』『怪談手帖シリーズ』などを上梓。1月28日、『現代怪談 地獄めぐり 羅刹』(竹書房文庫)を出版。現在YouTube「徳光ちゃんねる」でも活躍中。

デイリー新潮取材班編集

2021年2月3日掲載

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