「手越祐也」から500万円騙し取った男を逮捕 その“相棒”の詐欺手口を被害者が告発

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1500万円近い未払いが発覚

 昨年11月、投資会社「匠マネジメント」の杉本道秀(どうしゅう)(学武(まなぶ)から改名)元代表と峯野康裕という経営アドバイザーが、詐欺容疑で神奈川県警に逮捕された。このうち、杉本元代表は芸能人らから数十億円を騙し取ったこともある人物。彼らの逮捕を受け、「峯野氏に経営破綻に追い込まれた」と語るさいたま市内の美容クリニック元理事が、驚きの “手口”を告発する。

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 15年ほど前、峯野氏は節税コンサルタントとしてこの美容クリニックの「事務局長」の肩書を得た。そのクリニックの元理事兼院長夫人に訊くと、

「幾度となく、“生命保険を組み直せば節税できる”と持ちかけられました。元信金マンと聞き、当時は信用もしていたので峯野さんの提案する生命保険に加入した。2012年から4年間で、夫が“マニュライフ生命”“メットライフ生命”“ジブラルタ生命”の3社合わせ、総額3349万円の一時払い金を峯野さんに預けました。私も同様に総額4464万円を、また、私の父はメットライフ生命への保険料として2900万円を託したのです」

 ところが、のちに判明したのは、一時払い金は保険料の支払いに充てられず、峯野氏が着服した事実だったという。17年には、クリニックのHP(ホームページ)作成などを依頼していた広告会社への1500万円近い未払いも発覚。さらに、

「クリニックの拡大を図ろうとしていた峯野さんの提案で、福岡にも新たなクリニックを開業しました。ところが、医療機器のリース代や人件費、税金の未払いなどがすぐさま発生。経営悪化が飛び火し、17年の終わりには福岡だけでなく、さいたまのクリニックも閉院せざるを得なくなりました。いつの間にか峯野さんは姿を見せなくなり、未払い分の一部の2千万円は夫が私財で肩代わりしました」

 25年近くかけて築き上げたクリニックを失った院長は、埼玉県警に峯野氏を業務上横領で刑事告訴。目下、捜査は大詰めを迎えている。

 【有料版】では、本誌(「週刊新潮」)の取材に「着服などは一切ありません」と語る峯野氏の弁明などと併せて、美容クリニックを内部から崩壊させた“手口”について詳報する。

週刊新潮 2021年1月28日号掲載

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