巨人・菅野は17年オフにメジャー挑戦すべきだった? 1年間の浪人で何が起きるか

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 巨人の菅野智之(31)が9年ぶり2度目の“浪人”生活に入る。

 周知の通り、最初の浪人は2011年のドラフトで1位指名を射止めた日本ハムを袖にしたときのこと。巨人に入団するため菅野は1年浪人し、翌年めでたく巨人に単独指名された。

 今回は、メジャー移籍を1年見送ることになった。

「ポスティングで6球団からオファーが来るも、条件面で折り合わなかった」

 と大手紙デスクが語る。

「菅野は、19年に菊池雄星がマリナーズと結んだ“4年58億円”と同等かそれ以上の条件を求めた。好景気ならともかく、今季はコロナによる減収で、各球団とも懐が寒い。特に普段は莫大な入場料収入が入る大都市の金満球団ほど緊縮財政を敷いている」

 それでも、6球団の提示は年俸8億円前後の2~3年契約で、巨人に残留した場合に想定される年俸と似たり寄ったりの水準だったのだとか。にもかかわらず菅野がそれを蹴ったのは、

「日本と異なり、メジャーでは開催試合数に応じて年俸が減額される。来季の日程も不透明で、巨人残留より大幅に収入減となる可能性があった」

 前回の浪人は、夢を実現するためというピュアな動機だったが、今回はシンプルにカネの問題なのである。

「31歳の彼にとって年齢的に最後の大型契約になるでしょうから、アメリカンドリームとか青臭いことは言ってられませんしね」

 しかし、来オフとて決して楽観視はできない。

「1歳年を取るし、来オフのFA市場はスター選手が目白押しなんです」

 コロナが収束したとしても菅野には厳しい状況が続きそうだ。とにかく渡米のタイミングが遅すぎた。

「菅野に最高値が付いたのは17年オフかな」

 と先のデスク。17年WBCで菅野はアメリカ戦などで好投。ペナントレースでも沢村賞を受賞した。

「28歳のあのときメジャーに行っていたら、4年80億円は下らなかったでしょうね」

 今更言っても詮無いが、9年前の浪人が悔やまれる。

「1年余計に年食ったのも痛いですが、日ハムに入団していたら、ダルビッシュや大谷のように早々にメジャーに行っていたはず。もっとも、浪人したお陰で念願の“巨人のエース”になれたわけだから、本人に悔いはないでしょうけど」

“巨人のエース=プライスレス”ってか?

週刊新潮 2021年1月21日号掲載

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