「文在寅」と彼を取り巻く「政権中枢左派」の「自己利益のみ追求型スタンス」

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夫のことを私が決めることはできない

 NO JAPANと慰安婦問題、反日、反米路線を先導する康京和だが、長官に任命された時から娘の米国籍が問題になっていたのだ。

 娘は、母親が長官に就任直後も米国籍を持ち続けたが、世論に押されて、2018年に米国籍を放棄した。

 康京和の夫も議論の的だ。

 新型コロナウイルスの拡大で、海外旅行の自制を要請する政府方針を康京和が発表した数日後、夫が米国に出国することが明らかになり、国民の非難にさらされた。

 彼女の夫が国際的なパンデミックのなか米国行きを決めた理由は、「ヨットを購入するため」。

 様々な批判に対し康京和は、「夫のことを私が決めることはできない」と公式の場で明らかにした。

 娘の国籍はもちろん、夫の幼稚な理由での訪米も、本人の資質とは別の次元の問題かもしれない。

 そして、康京和の普段の仕事ぶりがそれなりに評価されていればさほどの批判も出なかっただろうが、人々は彼女への不満のマグマをため、それを爆発させるタイミングを窺っていたということになる。

 本来「反米」といったスタンスは、決して軽いものではない。ここにあげた事例を見ると、反米とは口先だけではないかと思うのが自然だろう。

 なぜこんな振る舞いができるのかといえば、答えはシンプルだ。

 大統領を含む指導層は自分たちの利益を得ようとするだけで、他のことには関心がない。だから「反米」と「親米」を平気で共存させられるのだ。

ソウルトンボ
1977年生まれ、ソウル在住の韓国人ライター

週刊新潮WEB取材班編集

2021年1月17日掲載

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