1年前、コロナを新聞はどう報じたか 朝日は「それほど感染は広がらないとみている」

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流れを変えたチャーター便

 この日は《中国・武漢の新型肺炎ウイルスはどこから?》とホー先生が質問。新型コロナウイルスに関する啓蒙的なQ&Aの後、いよいよホー先生は《「感染は広がるのか?」》と投げかける。回答を以下に引用しよう。

《人から人への感染はないと言われていた。しかし市場で働く夫に症状が出た後、市場に行ったことがない妻の感染がわかったという例もある。日本で見つかった患者も、市場には立ち寄っていなかった。ただ専門家は、もし人から人に感染するとしても家族など身近に接する人同士に限られ、それほど感染は広がらないとみている》

 読売新聞の場合、1月28日の朝刊1面トップで「新型肺炎 指定感染症きょう決定 政府 武漢へ帰国便2機 『水際対策万全期す』」と報じた頃から、紙面に切迫感が生じてくる。その後の1面トップの見出しを見ておこう。

「新型肺炎 帰国便1機 武漢へ 政府発表 邦人あす羽田着 指定感染症 閣議決定」(1月28日夕刊)

「新型肺炎 国内『人から人』感染か 奈良の男性 武漢渡航なし ツアーバス運転手」(1月29日朝刊)

「武漢から帰国12人入院 新型肺炎 第1便206人到着 第2便出発」 「5人は陰性」 「陽性か武漢で邦人重篤」 「バス同乗ガイド感染 奈良の男性運転」(いずれも1月30日朝刊)

 1月13日の正午現在、ジョンズ・ホプキンズ大学の公式サイトによると、全世界の感染者数は9155万9238人とまとめている。

註:2021年10月29日付の「申入書」で、読売新聞から以下の指摘がありました。

《本紙では19年12月31日、中国・北京支局の記者が武漢市の医療機関で原因不明の肺炎患者が確認されたとの記事を出稿し、「中国で『原因不明の肺炎患者』…政府が専門家チーム派遣」の見出しで第一報を同日昼の12時59分、読売新聞オンラインに掲載しました》

《翌20年1月1日付朝刊国際面では、読売新聞オンラインの第一報に加え、原因不明の肺炎患者は27件の発症が確認され、うち7件が「厳しい病状」との武漢市当局の発表内容を記事に追加し、「中国で原因不明肺炎」の見出しで記事を掲載しました》

当初、この記事は新聞各社が初報をいつ掲載したかを時系列で記述していましたが、読売新聞から上記の通り《事実誤認》を指摘されました。

そのため、記事から時系列の記述を削除し、各紙の報道を紹介する記述に改めました。

週刊新潮WEB取材班

2021年1月16日掲載

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