巨人の新外国人「スモーク」は遅咲きの男 専門家が日本での“打率と本塁打”を予測

スポーツ 野球 2021年1月13日掲載

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 巨人は2人目の新外国人として、メジャー通算196発のジャスティン・スモーク(34)と2年契約を結ぶことで合意した。推定年俸は300万ドル(約3億1500万円)。左投げのスイッチヒッターは、2017年にはブルージェイズで自己最多の38本塁打を記録している。日本一奪還を狙うジャイアンツの救世主となるか。

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 スモークは、サウスカロライナ州グースクリーク出身。2008年にレンジャーズに入団し、10年にメジャーデビューを果たした。その後マリナーズ、ブルージェイズ、20年はブルワーズとジャイアンツでプレーしたが、9月に自由契約となっていた。

 メジャー11年で打率.229、196本塁打、196二塁打、570打点という成績を残している。

「米南部の田舎から出てきた真面目な青年で、敬虔なクリスチャンです。奥さんは高校時代の恋人で、趣味は鴨撃ちと聞いています」

 と解説するのは、メジャーリーグ評論家の友成那智氏。

「マリナーズ時代、イチロー選手と共にプレーしていたので、日本人にも馴染みがあるかもしれません」

 もっともマリナーズでは、好成績を残せなかった。

「マリナーズでは、完全なレギュラーではありませんでした。バッティングが荒っぽかったからです。右打席の時は、スムーズにバットが出ますが、左打席では力んでしまう。歯を食いしばって、顔が真っ赤になるまで力を入れていました。緩急のある球が苦手で、チェンジアップやカーブなどの変化球にもタイミングが合わなかった。その結果、低打率、低出塁率、高三振率で低迷していました」

 マリナーズ時代の打率は、よくて2割3分台、悪い時は2割台スレスレだったという。

ブルージェイズで開花

「しかし2015年にブルージェイズに移籍すると、才能が開花しましたね」(同)

 どう変わったのか。

「いいバッティングコーチに出会ったのでしょう。まず、力まなくなりました。それから、早打ちしなくなりました。彼は元々選球眼が良くて、ボールゾーンスイング率は23%です。メジャー平均は32~33%ですから、かなり低い方です。それに加え、ストレートが来るまでじっくり待って打つようになったんです」(同)

 さらに、ボールをすくい上げるようなスイングから、ライナーを打つスイングに変えた。

「マリナーズ時代は、ライナー率(全打球のうちライナーの比率)が10数%でしたが、ブルージェイズに移ってからは、20数%まで上がっています。着実にミートするバッティングに変えました。そのため、フルスイング率(全打球のうちフルスイングの比率)は、マリナーズ時代は50%を超えていましたが、ブルージェイズに移ってからは、それより10%下がっています。全く違うタイプのバッターに変貌を遂げました」(同)

 結果、右中間や左中間を抜けるライナーを打つので、二塁打が多くなったという。

「二塁打はマリナーズ時代、年間最高で24本。それがブルージェイズでは年間最高で34本打っています」(同)

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