「渡部建」が消えても人力舎は安泰 W優勝の吉住だけではなかった「救世主2組」

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 人呼んで“人力舎の救世主”――「女芸人No.1決定戦 THE W」(日本テレビ)で、4代目女王となった吉住(よしずみ・31)だ。人力舎所属の彼女が、なぜそう呼ばれるかと言えば、もちろんアンジャッシュ渡部建(48)の騒動があったからである。稼ぎ頭だった渡部が芸能活動自粛に追い込まれ、大きな痛手だったはず。しかし実際は、経営は安泰とか。

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 12月17日深夜、吉住は事務所の先輩であるおぎはやぎのラジオ「メガネびいき」(TBSラジオ)にゲスト出演。このように登場した。

吉住:どうもー。“人力舎の救世主”吉住でーす。

――「THE W」優勝を伝えるニュースで「事務所の救世主」と形容されたからだろう。早くも当人が言い始めた。そこへ先輩も乗っかる。

小木博明:救世主だな。本当にそうだよ、助かったよお。吉住にはホントに、こんな悪い流れからのさ……。

矢作兼:辛かったからな、人力舎なあ……。

吉住:社長がニッコニコでした。

矢作:やっぱ、いいこともあるんだな、人力舎も。吉住のおかげだ。

社長が頭を深く下げた

吉住:私の優勝で人力舎のマネージャーさんが全員、みんな笑顔になってくれて……。

矢作:そう、みんなメチャクチャ落ち込んでたんだから。すごい暗かったんだぞ。社長も良かったよ。社長に褒められた?

吉住:ハイ、社長に褒められて、頭を深く下げられて「本当にありがとう」と。

 彼女は、20日の「ワイドナショー」(フジテレビ)でも同じエピソードを披露している。人力舎はそれほど困窮しているのだろうか。民放プロデューサーに聞いた。

まったく安泰

「若手が売れることには、社長も喜ぶし、感謝もするでしょう。確かに、稼ぎ頭だった渡部がいなくなったのは痛いですが、社長は周囲に『まったく安泰ですよ』と言っています。所属するおぎやはぎやオアシズ、ドランクドラゴンなどは相変わらず活躍していますし、なんといってもアンタッチャブルがコンビとして復活したのと、東京03が全国区になってのが大きい。さらに渡部の相方、児嶋一哉(48)だってピンで稼ぎはじめていますからね」

 ザキヤマこと山崎弘也(44)と柴田英嗣(45)のアンタッチャブルは、いずれも人力舎のタレント養成所、スクールJCAの3期生だ。03年の「M-1グランプリ」(テレビ朝日/ABCテレビ制作)で3位になったことで注目され、04年には優勝を果たす。

「テレビの出演も増え、コンビとして売れていきましたが、10年1月に柴田が突然、無期限の芸能活動自粛に入りました。理由は明かされませんでしたが、囁かれたのは女性問題でした。結局、彼は1年後に復帰し、女性問題が原因だったことがわかりました。ただ、その後も山崎とのコンビ復帰は10年近く実現しませんでした」

 ようやく2人で漫才をやったのは、昨年11月の「全力!脱力タイムズ」(フジテレビ)内でのことだった。柴田は山崎の登場を知らされておらず、アドリブでの漫才だった。

「あの番組からアンタッチャブルとしての活動が再開されました。それまでに山崎はピン芸人として力を蓄えたため、柴田の天才的とも言われるツッコミの切れ味もより冴えるようになりました」

 一方、お笑いトリオ・東京03で思い出されるのは、09年10月3日放送の「オールスター感謝祭」(TBS)で、ひな壇にいた彼らが司会の島田紳助から恫喝されているようなシーンが映り込み、大問題に発展したことだ。

「出演者の多い『感謝祭』で、こぞって紳助さんの楽屋に挨拶に行くのを見て、迷惑になってはいけないと遠慮した。ところが、それが紳助さんの逆鱗に触れてしまったんです。彼らは、この番組の直前(9月22日)の『キングオブコント』(TBS)で優勝したばかりでした。これから売り出そうという矢先に、紳助を激怒させたタレントというレッテルが付いて、なかなか浮上できませんでした」

 だが、彼らは地道に単独ライブを続けていた。

「コントはもちろんですが、CMにも多く出演するようになっています。またメンバーそれぞれが役者としても活躍しています。なかでも飯塚悟志(47)は『この恋あたためますか』(TBS)、角田晃広(47)は『半沢直樹』(TBS)にも出ていました。今後はさらに出演が増えると思います」

 アンジャッシュが見られなくなったら、アンタッチャブルと東京03が復活してくるとは、捨てる神あれば拾う神ありと言うべきか、災い転じて福となすと言うべきか、それにしても人力舎も層が厚い。

「ちなみに東京03の飯塚はスクールJCAの2期生、豊本明長(45)は3期生でアンタッチャブルと同期になり、アンジャッシュの児嶋は1期生、渡部は2期生でした。吉住(23期生)を含め、いずれも人力舎が素人の時から育て上げた芸人たちです」

 2期生・渡部の女性スキャンダルを、同期や後輩たちがカバーしているわけだ。では、渡部の復帰はいつ頃になるのだろうか。

「女性問題で柴田は1年間休業しましたが、渡部の印象はさらに悪いですからね。復帰にはかなり時間がかかるでしょうし、復帰できてもコンビとしての活動にはもっと大変です。コントをやったところで笑えないでしょうからね。すでに相方の児嶋は役者としても活躍しています。渡部の得意分野であるグルメや甲子園に詳しい人は、他にいくらでもいます。児嶋が指摘したように、もともとの評判が余り良くなかったので、お先真っ暗でしょう」

週刊新潮WEB取材班

2021年1月1日掲載

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