不自然な“サングラス着用”写真も…池田大作氏の“長きにわたる不在”を「聖教新聞」はどう報じたか

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 創価学会の池田大作・名誉会長が11月15日に老衰のために亡くなった。享年95。池田氏をめぐっては、長きにわたり表舞台から姿を消していたことで、その健康状態を含め多くの憶測を呼んできた。では、創価学会の機関紙である「聖教新聞」は、池田氏の動向をどう扱ってきたのか。姿を現さなくなって10年の節目にあたる2020年にデイリー新潮に掲載された、ライターの片山一樹氏による寄稿を改めてご紹介しよう(以下は2020年12月31日配信時点での内容です)。

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 創価学会は、今年11月18日で創立90周年を迎えた。コロナ禍においても国際的なイベントを行うなど活動を続けてきたが、そんな重要な節目の年であっても、池田大作氏(以下、敬称略)は公の場に姿を現さなかった。

 政権与党である公明党の創立者でもある池田は、信者からは「池田先生」、海外の信者からはローマ字で「SENSEI」と呼ばれている。創価学会内で多大な影響力を有する池田だが、姿を現さなくなってから2020年で丸10年が経つのだ。

 現在92歳の池田は、年明け(2021年)の1月2日には93歳を迎える。一部では「死亡説」すら囁かれているが、創価学会の機関紙である聖教新聞は、池田が執筆したとされる文章や、本人の写真などをしばしば掲載してきた。また、2016年のインタビューで「池田大作名誉会長は88歳。最近は表立った活動を控えています。体調はいかがですか」と記者に問われた第6代会長の原田稔氏は「元気にしておりますよ。執筆活動などに専念しています」と答え、教団としては健在であることをアピールしている(朝日新聞デジタル16年9月25日付記事)。

 そこで本稿では、これまで聖教新聞が掲載してきた池田に関する記事を分析し、この10年で、その動向が創価学会内どのように共有されてきたのかについて論じていきたい。主に創価学会の現役信者に対する取材を基に構成した。

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